著者
前原 文雄 井上 由紀子 池田 淳 伊藤 学 長谷川 文雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.601-608, 2000-04-20
参考文献数
9
被引用文献数
11

膨大な映像データベースの中から自分の意図する素材の高速検索や加工編集を可能とし, 同時に映像素材が多目的に利用できるペタ (百万G) バイト級の大容量映像アーカイブシステムと, その視覚的検索方式を開発した.大容量アーカイブでは, アクセス速度の向上から容量, 処理速度の異なる複数種類のサーバ, もしくはアーカイブを組合せて, これらを統合管理する必要がある.また, 大容量画像データを利用者が内容を確認しつつ効率的に検索する必要がある.このため, マルチ画面同時表示によるブラウジング方式, ならびに画像データのシーン変化点を自動検出し, ダイジェスト映像を作成し検索に供する方式を開発した.ここでは, 大規模磁気テープ自動装填ロボット (7200巻) を中心とした大容量アーカイブシステムと, マルチ画面表示, シーン検出方式によるダイジェスト映像を併用した視覚的情報検索方式について報告する.
著者
赤川 優美 上野 晃弘 池田 淳司 石井 亘 宍戸-原 由紀子 関島 良樹
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.324-331, 2018 (Released:2018-05-25)
参考文献数
27
被引用文献数
4 5

症例1は59歳女性.特発性好酸球増多症に対しプレドニゾロンを内服中.脳MRI病変に軽度の造影効果が認められ,炎症の存在が示唆された.症例2は30歳女性.全身性エリテマトーデスに対し免疫治療中.脳生検が実施され,CD4およびCD8陽性細胞の均衡がとれたリンパ球浸潤を認めた.両症例とも神経症状発症早期に進行性多巣性白質脳症(progressive multifocal leukoencephalopathy; PML)と診断し,メフロキン,ミルタザピン,リスペリドンによる治療を行った.症例1は発症から24ヶ月,症例2は45ヶ月経過しているが,症状改善し生存している.PMLの予後は不良とされているが,JCウイルスに対する制御された免疫応答を有する症例では薬物治療が有効である可能性がある.