著者
牛島 廣治 沖津 祥子 高梨 さやか 町田 早苗 カムリン パターラ トンプラチュム アクサラ 野村 明子 早川 智
出版者
日本大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

ウイルス性胃腸炎で重要なロタウイルスとノロウイルスの混合ワクチンをめざして、基礎実験を行った。ロタウイルスはワクチン株(Rotarix)と人工的に作製したウイルス蛋白(VP6)を用いた。ノロウイルスはウイルス様粒子を用いた。マウスへの経口接種で相乗効果はなく、それぞれのウイルスとして抗体の上昇を認めた。子マウスにロタウイルスの感染実験(下痢)はできたが、ノロウイルスでは下痢が生じなかったので、ワクチンの予防効果の実験はできなかった。ヒトでのロタウイルスワクチンの使用例と繰り返すノロウイルス胃腸炎の例を参考にし、混合ワクチンの開発を進めることが期待された。
著者
牛島 廣治 沖津 祥子 沖津 祥子
出版者
藍野大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

アジアの小児で、HIV、風疹ウイルス、下痢症ウイルス(11種類)、呼吸器系ウイルス(6種類)の分子疫学を行った。総じて、我が国と同様の分子疫学の結果を得たが、ヒトと動物との組換えウイルスが稀ではあるが見られたことは興味深い。さらに未だ報告のない新しい株を見出した。ブタ、ウシ、環境中にヒトに関係するウイルス汚染が見られた。人獣感染症の危険性が示唆された。風疹ウイルスの疫学調査から風疹ワクチンの必要性が強く認められた。