著者
高原 光 深町 加津枝 大迫 敬義 小椋 純一 佐々木 尚子 佐野 淳之 大住 克博 林 竜馬 河野 樹一郎
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

堆積物中に残存している花粉や微小な炭(微粒炭)の分析から,特に過去1万年間には,火が植生景観に強く影響してきたことを解明した。特に1万~8千年前頃には火事が多発して,森林植生の構成に影響を及ぼした。また,過去3千年間には,農耕活動などに関連して火事が多発し,照葉樹林やスギ林などの自然植生はマツ林と落葉広葉樹林へと大きく変化した。火入れによって,ナラ類を中心とする落葉広葉樹林が成立する機構も解明できた。草原や里山景観の形成には,火入れが強く関連していることが明らかになった。