著者
長滝 祥司 三浦 俊彦 浅野 樹里 柴田 正良 金野 武司 柏端 達也 大平 英樹 橋本 敬
出版者
中京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

人間は己の存在形態を正当化するために神話や宗教などを創造してきた。道徳において先鋭化するこれらは、人間を取り巻く自然条件によって偶然に枠組みが定められたものであり、条件が変容すればその内容は根底的に変わりうる。現在、様々な技術が人間の心理的身体的能力を拡張し始めると伴に、人間を凌駕する知的ロボットが創造されつつある。我々はこうした事態を自然条件の大きな変容の始まりと捉え、未来に向けた提言が必要と考える。そこで本研究は、ロボット工学や心理学などの経験的手法を取り入れつつ、ロボットのような新たな存在を道徳的行為者として受容できる社会にむけた新たな道徳理論の主要テーゼを導出することを目的とする。