著者
深田 忠徳
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究 (ISSN:09192751)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.49-60, 2011-09-30 (Released:2016-09-06)
参考文献数
15
被引用文献数
1

本研究は、スタジアムにおけるサポーターの観戦享受に焦点を当てる。各クラブや各地域によって、サポーターの観戦享受の仕方は多様である。とりわけ、サポーターグループに所属するメンバーは、スタジアムにおいて他者との相互作用を通してサッカーを観戦している。本研究の目的は、そうしたサポーターが互いに構築する関係性に関する「相互作用」の特質性を明らかにすることである。 調査対象は、アビスパ福岡のサポーターグループにおいて最も熱狂的とされる「ウルトラ・オブリ」とする。本研究では、2005~2009シーズンに開催された「アビスパ福岡」ホームゲームを対象としたフィールドワーク、「ウルトラ・オブリ」の創設者であるグループリーダーへのインタビュー調査、グループメンバーへの質問紙調査を実施した。それらの結果を踏まえ、グループの組織体制及び集団特性を抽出して、スタジアムにおけるメンバー間の相互的関係性を考察した。 「ウルトラ・オブリ」の活動をより具体的に描写するために「組織を形成する基本特性」と「応援パフォーマンス」の二側面から考察した。本研究では、サポーターの応援活動に関する分析を通して、彼らが構築する「連なり」の関係性について明らかにした。それは、他者との不即不離を特徴とした相互作用の形態である。サポーターは、そうした特質的な相互作用を介した関係性を構築してサッカーを観戦している。
著者
深田 忠徳
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.49-60, 2011

本研究は、スタジアムにおけるサポーターの観戦享受に焦点を当てる。各クラブや各地域によって、サポーターの観戦享受の仕方は多様である。とりわけ、サポーターグループに所属するメンバーは、スタジアムにおいて他者との相互作用を通してサッカーを観戦している。本研究の目的は、そうしたサポーターが互いに構築する関係性に関する「相互作用」の特質性を明らかにすることである。<br> 調査対象は、アビスパ福岡のサポーターグループにおいて最も熱狂的とされる「ウルトラ・オブリ」とする。本研究では、2005~2009シーズンに開催された「アビスパ福岡」ホームゲームを対象としたフィールドワーク、「ウルトラ・オブリ」の創設者であるグループリーダーへのインタビュー調査、グループメンバーへの質問紙調査を実施した。それらの結果を踏まえ、グループの組織体制及び集団特性を抽出して、スタジアムにおけるメンバー間の相互的関係性を考察した。<br> 「ウルトラ・オブリ」の活動をより具体的に描写するために「組織を形成する基本特性」と「応援パフォーマンス」の二側面から考察した。本研究では、サポーターの応援活動に関する分析を通して、彼らが構築する「連なり」の関係性について明らかにした。それは、他者との不即不離を特徴とした相互作用の形態である。サポーターは、そうした特質的な相互作用を介した関係性を構築してサッカーを観戦している。
著者
深田 忠徳
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 = Quarterly journal of welfare society (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.43-52, 2017-07

本研究の目的は、サッカーの授業を行う現場教員へのインタビュー調査から、体育授業における「戦術学習」の実態及びそれに関する教員の意識について明らかにすることである。研究の方法は、サッカーの専門家としての豊富な経験を有する現場教員を選定して、半構造化インタビューを実施した。質問項目は、高等学校学習指導要領解説にある「ボール操作」及び「ボールを持たない時の動き」におけるそれぞれの「例示」に記された内容を設定した。結果、「安定したボール操作」というサッカーの基礎的技術となる個人スキルが獲得されていないなかで、「ボールを持たない時の動き」といったより専門的かつ戦術的なプレイが求められることに対して、教員側は指導に対して苦慮しており、学習指導要領と現場とは泥離しているとの認識があることが明らかになった。
著者
深田 忠徳 フカダ タダノリ Fukada Tadanori
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 = Quarterly journal of welfare society (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.25-33, 2015-03

The purpose of this study, on the basis of historical documents related to soccer, is to reveal the watching formof soccer spectators in Japan.This study analyzed the spectators, referees and players.They are all memberswho constitute a soccer game. It is possibleto reveal watching form of soccer spectators from the overall structure of the game, by to consider them. Consequently, thewatching form of soccer spectators was not formed only by them. The rough play of players and the low skills of thereferees, had affected the watching form of soccer spectators.By soccer spectators interact with each other the referees and players who are a member of the game, the watching formof soccer spectators have been formed.
著者
深田 忠徳 フカダ タダノリ Fukada tadanori
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 = Quarterly journal of welfare society (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.43-52, 2017-07

本研究の目的は、サッカーの授業を行う現場教員へのインタビュー調査から、体育授業における「戦術学習」の実態及びそれに関する教員の意識について明らかにすることである。研究の方法は、サッカーの専門家としての豊富な経験を有する現場教員を選定して、半構造化インタビューを実施した。質問項目は、高等学校学習指導要領解説にある「ボール操作」及び「ボールを持たない時の動き」におけるそれぞれの「例示」に記された内容を設定した。結果、「安定したボール操作」というサッカーの基礎的技術となる個人スキルが獲得されていないなかで、「ボールを持たない時の動き」といったより専門的かつ戦術的なプレイが求められることに対して、教員側は指導に対して苦慮しており、学習指導要領と現場とは泥離しているとの認識があることが明らかになった。The purpose of this research is to clarify the actual situation of 'tactics learning' in physical education class and the consciousness of teachers from an interview survey to field teacher who do soccer classes.In the method of research, this study conducted semi structured interviews, choosing teacher who have extensive experience as soccer experts. For the question items, this study set contents described in each "example" of "ball control"and "movement when not holding the ball" in the explanation on the curriculum guidelines in high school.As a result, it was cleared that teachers are struggling with guidance and that there is recognition that the curriculum guidelines and the school side are divergent. Because even if students have not acquired the personal skills that become the basic techniques of soccer called "skillful ball control", teachers must respond to the demand for more professional and tactical play such as "movement when not holding the ball"