著者
淺田 克暢
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.221-226, 2010-04-01

製造・流通業においては在庫削減,欠品削減を目的に需要予測システムの導入が進んでいる.需要予測システム導入成功のために最も重要なポイントは,搭載されている予測モデルの予測精度ではなく,需給マネジメントシステムの構築である.需給マネジメントシステムとは,需要予測を活用した需給管理業務を継続的に改善していく仕組みのことである.本稿では,需要予測システムの導入効果を整理した上で,需給マネジメントシステムにおける3つのPDCAサイクルと,その構築および効果的運用に欠かせない5つの前提について解説する.
著者
水山 元 淺田 克暢 山田 賢太郎
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.214-221, 2006-08-15
被引用文献数
1

多段階生産システムでの不良要因探索を支援するために,著者らは,多段階品質情報推移モデル(Multi-stage Quality Information Model:MSQIM)と呼ぶ,探索的データ分析のための新たなフレームワークを開発している.これは,製造履歴データの中に含まれている,製品の製造品質に関する情報が,工程を経るごとにどのように変化していくかに着目するものである.本報では,このMSQIMを実現するための一つの方法として,決定木分析を援用したアプローチを展開し,その適用例を示す.これは,対象生産システムの各工程に対応した複数の決定木を生成した上で,個々の決定木だけでなく,それらの間の関係にも着目することによって,不良要因に関する知見を得るものである.
著者
水山 元 淺田 克暢 山田 賢太郎
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.129-138, 2005-06-15
被引用文献数
1

多段階生産システムでの不良要因探索を支援するために,多段階品質情報推移モデル(Multi-Stage Quality Information Model:MSQIM)と呼ぶ,探索的データ分析のための新たなフレームワークを提案する.これは,製造履歴データの中に含まれている,製品の製造品質に関する情報が,工程を経るごとにどのように変化していくかに着目するものである.そして,一度の分析では不良要因や不良発生メカニズムの特定にまでは至らなかった場合でも,どの工程,設備などに焦点を絞ってさらなる分析を進めていくべきかについての指針が得られるようにする.本報では,MSQIMを実現するための一つの方法として,ロジスティック回帰を援用したアプローチを展開し,その適用例を示す.