著者
清 智也
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.20-26, 2019-03-26 (Released:2019-06-30)
参考文献数
21

Ranking systems are often based on a weighted sum of several quantitative variables. We discuss how to determine the weight. Anatural weighting method is standardization. Other possibilities are principal component analysis and factor analysis. The author recently proposed an objective general index as a different way of weighting. In this paper, we study a relationship between the objective general index and the existing methods.
著者
清 智也
出版者
一般社団法人 日本統計学会
雑誌
日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.75-99, 2021-09-15 (Released:2021-09-15)
参考文献数
37

いくつかのモーメント制約が与えられたもとで独立分布に最も近いコピュラのことを最小情報コピュラという.最小情報コピュラはある意味で指数型分布族のコピュラ版と解釈することができ,数理的に興味深い対象である.本論文ではその定義と基本的性質について具体例を交えながら解説する.特にコピュラの離散近似を経て,情報幾何学や行列スケーリング,最適輸送理論との関連性を概観する.またパラメータ推定法についても議論する.
著者
竹村 彰通 駒木 文保 清 智也
出版者
東京大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

Vladimir VovkとGlenn Shafer によるゲーム論的確率論は以下の著書でその基礎が与えられた.Glenn Shafer and Vladimir Vovk. Probability and Finance:It's Only a Game! Wiley, New York, 2001そこでは,Skepticとよばれる賭をする人と,Realityとよばれる賭の結果を定める人の,二人のプレーヤーの間のゲームを設定することにより,ゲームの結果として確率が定まることが示されている.注目すべきは,測度論無しに,大数の強法則,中心極限定理,重複対数の法則,さらに数理ファイナンスにおける価格付けの諸公式,などが証明される点にある.竹村は,竹内啓,公文雅之との共同研究を通じて,ゲーム論的確率論に関する新たな結果を得ている.これらはtechnical reportとして発表されていたが,研究発表に示すように国際雑誌に刊行の段階となっている.また竹村はShafer氏およびVovk氏とも共同研究を進めており,以下の研究成果を得た."The game-theoretic martingales behind the zero-one laws", by Akimichi Takemura, Vladimir Vovk and Glenn Shafer. Techinical Report METR 08-18, March 2008.この研究では,測度論の諸仮定をおくことなく,コルモゴロフの0-1法則などの0-1法則の一般的な形をゲーム論的枠組で示している.