著者
立山 清美 山田 孝 清水 寿代
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.231-239, 2013
参考文献数
16

本研究は,日本版の青年・成人前期向けの感覚調整障害を評価する質問紙の開発を最終的な目的とし,その質問項目の選定への示唆を得るために,JSI-Rを大学生および専門学校生120名に実施した。その結果,前庭感覚・触覚・固有受容感覚では,幼児期よりも大学生および専門学校生の方が出現率の低い項目が多く,聴覚・視覚・嗅覚・味覚では,大学生および専門学校生の方が出現率の高い項目が多かった。その要因として,前者では年齢や成長により楽しめる活動や感覚探求の行動が変化していること,聴覚・視覚・嗅覚・味覚は回答者が自覚しやすく,チェックがつきやすいことが考えられ,日常生活に支障をきたすくらいになど,基準を示す必要性が示唆された。