著者
高橋 健二 坂井 義春
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.10-15, 1982-05-26 (Released:2009-12-17)
参考文献数
6
被引用文献数
1

ミカン園の雑草対策として除草剤を散布した場合, 園内に生息しているミミズが死滅する現象がしばしば発生し, 各地で問題になっているので, その原因を究明するとともに改善策について検討した。1) 数種の除草剤をミミズ (セグロミミズ) に直接散布した場合, パラコートでは害作用は全く認められなかったが, DCPA・NAC剤は散布後短時間でミミズを死亡させ, グリホサート, ブロマシルとターバシル・DCMU剤も同様な作用がみられた。土壌中のミミズに対して地表面から除草剤を散布すると, DCPA・NAC剤は約半数のミミズを死亡させたが, 他の除草剤ではミミズに対する害作用は全く認められなかった。2) 除草剤を散布する時に希釈水に加用する展着剤をミミズに直接散布すると, SWK, ASP-30, Yでは殺ミミズ作用は顕著に現われ, 散布後短時間のうちにミミズは死亡した。土壌中のミミズに地表面からこれらの展着剤を散布した場合には, 殺ミミズ作用は認められなかったが, ミミズが地表面に這い出す現象がみられ, その程度は展着剤の主成分の濃度に比例することが判明した。地表面に這い出したミミズは約半日ぐらいで地中に潜り, 正常な活動に戻るのが認められた。3) 以上のような諸結果から, 除草剤の散布園とその周辺で大量のミミズが斃死するといった現象は, 除草剤に加用する展着剤の刺激を受けたミミズが地表面に這い出し, 逃避の過程で日陰の少ない排水路などに集積して, 陽光下で表皮の過乾燥と脱水症状を起こして死亡することに原因があると推測される。なお, 展着剤のミミズに与える刺激は雨天時で小さく, 晴天時に大きく, とくに土壌が湿潤状態にある場合に顕著であった。4) AT-BIはミミズに対する害作用が全くみられなかった。この展着剤を除草剤に加用した場合の殺草効果は他の展着剤と同等であったので, 今後は除草剤にはこのような特性をもつ展着剤の加用が望ましいと考える。
著者
田中 義博 酒井 靖彦 近江谷 尚紀 清野 晃孝 池田 光男 早坂 正博 高橋 健二 田島 篤治
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.991-1009, 1985-10-01
被引用文献数
8

医療の向上,社会福祉の増強とともに高齢化社会が出現しdenture wearerが非常に増える傾向にあるこのなかにあって,高齢者の適切な摂食作業を呼び起こすために,食品の物理的な性質の研究は重要な課題である。特に老人特有の無気力化の防止に咀嚼,いわゆる食行動,摂食作業は日常生活のなかで大きな役割をはたしているものと考える。このような考えから,われわれは,摂食時における総合的な咀嚼研究の展開をめざしているが,今回は基礎的研究として多極食品の咬合破断時の状態を口腔外装置を使用して荷重量-変位量によって捕捉した。
著者
三小田 亜希子 高橋 健二 松岡 孝
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.143-151, 2016-04-25 (Released:2016-05-31)
参考文献数
23
被引用文献数
1 2

目的:高齢者に新規発症した1型糖尿病の報告が増加している.高齢発症1型糖尿病の臨床的特徴を明らかにすることを目的に,1型糖尿病の自験新規発症例において,1型糖尿病の臨床的特徴を65歳以上とそれ未満の発症年齢群に分けて分析した.方法:【分析I】2000年7月から2013年6月までの間に当科へ入院した65歳以上で新規発症(病歴1年未満)した糖尿病199名(65~92歳)を対象に糖尿病の病型,すなわち1型(1A/1B)・2型・膵性(悪性/良性)・その他の糖尿病,の頻度を調査した.さらに全例を75歳未満と以上で分けた群間比較を行った.【分析II】同じ期間に当科へ入院した全年齢域での新規発症1型糖尿病118名のうち,未成年例,緩徐進行1型糖尿病,劇症1型糖尿病,データ欠損例を除外した85名(20~92歳)を対象に,発症様式・BMI・ほか臨床背景・C-peptide(CPR)値・膵島関連自己抗体・HLA DR抗原を,65歳未満(n=71)と65歳以上(n=14)の2群間で,さらに後者を75歳未満と以上で分けた2群間(各n=7)で群間比較した.結果:【分析I】199名の糖尿病の病型は,1型糖尿病(1A/1B,n=12/4),2型糖尿病(n=155),膵性糖尿病(悪性/良性,n=16/6),その他の糖尿病(n=6)に分かれ,1型糖尿病は全体の8.0%(16/199),65歳~75未満で6.5%(9/139),75歳以上で11.6%(7/60)を占めた.【分析II】65歳未満と以上の2群間で,臨床背景,CPR値に差はなく,GAD抗体,ICAおよびIA-2抗体の頻度にも有意差はなかった.75歳未満と以上で分けた2群間でも各指標に差はなかったが,IA-2抗体の陽性率は65歳未満群48.5%(32/66),65歳以上群35.7%(5/14),75歳以上群では57.1%(4/7)の頻度を示した.HLA DR4/DR9抗原の保有率に2群間で差はなかった.結論:高齢者において1型糖尿病新規発症はまれではなく,IA-2抗体測定は高齢1型糖尿病の診断に寄与する.

1 0 0 0 現代演劇論

著者
杉本良吉 高橋健二 [著]
出版者
天人社
巻号頁・発行日
1930

1 0 0 0 現代演劇論

著者
杉本良吉 高橋健二著
出版者
ゆまに書房
巻号頁・発行日
1991
著者
高橋健二著
出版者
河出書房
巻号頁・発行日
1940
著者
森田 章 高橋 健二
出版者
物性研究・電子版 編集委員会
雑誌
物性論研究 2集 (ISSN:18837816)
巻号頁・発行日
vol.2, no.5, pp.726-742, 1957-11-25 (Released:2009-11-26)
参考文献数
11

イオン結晶の共有結合状態の効果を取扱う方法として局在結晶軌導 (SLCO) の方法が提案され, 計算をLiH結晶について行う. その結果, Lundgvist によって求められた凝集エネルギーの理論値と実験地との喰い違いは, 共有結合状態を考慮する事によって説明される事が示される. 更にSLCOとエネルギーバンド構造との関係が論ぜられる. エネルギーバンドが縮退していない時には, SLCOはWannier函数の良い近似になっている事が示される.
著者
小山 倫史 高橋 健二 西川 啓一 大西 有三
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.61-67, 2010-03-26 (Released:2010-03-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

近年多発しているゲリラ豪雨では,極めて短時間に降雨量が変化するため,斜面表層部の湿潤履歴によっては,数秒単位で多量の雨水浸透が発生し,斜面安定性を著しく低下させ,斜面崩壊を誘発する.したがって,数秒単位の鋭敏な雨水浸透現象を評価する必要性があり,そのためには,まず,降雨量を数秒単位で精度よく計測する必要がある.本研究では,超音波レベル計を用いてリアルタイム雨量計の開発を行った.本雨量計は,超音波により円筒形の雨受けに溜まった水位(降雨量)を1秒ごとに計測することで,従来の転倒枡型雨量計を用いた場合に生じるタイムラグを生じることなく,リアルタイムで精度よい計測が可能である.また,雨量計測の結果を1次元の飽和–不飽和浸透流解析に用い,従来の降雨強度として用いられる時間降雨量(あるいは10分毎降雨量)を入力値とした場合と比較し,降雨境界条件の入力方法の相違が降雨の浸透特性に与える影響について調べた.
著者
高橋健二 訳
出版者
創元社
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1951

1 0 0 0 OA ゲーテ

著者
高橋健二 文
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1954