- 著者
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竹原 健二
松田 智大
児玉 知子
渡會 睦子
- 出版者
- 日本エイズ学会
- 雑誌
- 日本エイズ学会誌 = The journal of AIDS research (ISSN:13449478)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.3, pp.215-220, 2008-08-20
- 参考文献数
- 17
- 被引用文献数
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1
目的: HIV感染者増加を抑制すべく, HIVスクリーニング検査の普及が図られているが, 十分であるとは言えないのが現状である.HIV検査に関する先行研究では, 受検者を対象に受検動機や検査の実施体制について検討したものは見られるものの, 一般集団を対象にした実態調査は十分行われていない.本研究では, 若者のHIV検査に対する認識と利用状況を把握することを目的に調査を実施した.<BR>方法: 本研究は2007年6月から7月に東京都近郊の5つの大学に所属する大学生の男女271人を対象とした.そのうち十分な回答が得られた233人を分析対象とした.調査は対象者がWeb上の調査票にアクセスし, 回答してもらう方法を用いた.調査項目は, Misovich, S. J.らが開発したスケールを用いた.<BR>結果: 献血時にHIV検査が同時にできると考えている者が約70%であった.HIV検査によって感染を発見できるようになるまでに「ウインドウピリオド」があることを十分に理解していないものは約40%であった.HIV検査を受けられる場所を正しく挙げることができた者は男女ともに約75%であった.今までにHIV検査を受けたことがある者は3.596であった.<BR>結論: 本研究を通じて, 献血時に同時にHIV検査ができるという誤った認識の者も多く, 適切な情報提供, および受検行動につながるような取り組みを強化する必要があることが示唆された.