著者
豊田 啓孝 渡辺 哲史 五百旗頭 健吾 古賀 隆治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.300, pp.33-38, 2010-11-12
被引用文献数
8

送受信器が平行ケーブルで接続された3導体系の伝送線路が,システムグラウンドからある一定の距離を隔てて設置されている場合を対象として,モード等価回路を構築した.実電圧・電流の直交モード分解に基づき導出された直交モードの変換行列は,モード電圧間,モード電流間のみのモード変換を表現する.電流配分率の異なる線路を接続した場合では,線路の接続位置にモード変換電圧源やモード変換電流源を挿入することに相当する.モデル評価では,誘電体を含まない導体のみからなる簡単な系を対象とした.提案法では,ノーマルモード等価回路,コモンモード等価回路を別々に構築し,モード変換電圧源やモード変換電流源に両者を結び付けることで回路シミュレータを用いて解くことができる.解析対象を結合伝送線路と考えて回路シミュレーションで解いた場合とは非常によく一致した.さらに,フルウェーブ計算で得られたモード電流のスペクトルとも概ねよく一致した.フルウェーブ計算ではTEMモードが前提ではないため,TEMモードからのずれが計算結果に影響することを確認した.
著者
永野 正行 渡辺 哲史
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.13, no.26, pp.451-456, 2007-12-20 (Released:2008-08-01)
参考文献数
20
被引用文献数
5 4

Thin layer method is numerically effective tool to evaluate theoretical ground motions due to large-scale seismic fault, especially when fault parmeters have large complexity or soil property gradually varies in depth direction. In spite of those advantages, there remain several problems in connection with its formulation, e.g., discretization artifacts, artifical reflection of waves impinging at the bottom, and numerical instability when epicentral distance is extremely small. This paper describes some modeling techniques to improve these numerical problems and shows its validation. This method is also applied to ground motion evaluation at near-fault, surface faulting and the 2007 Noto Hanto earthquake.
著者
渡辺 哲史 岸本 正典 藤原 博史 和田 修己 古賀 隆治
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第17回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.38, 2003 (Released:2003-10-14)

一般的に、電磁放射の大部分を占めているのはコモンモード放射である。このコモンモード放射は様々な原因で発生すると考えられえているが、その要因の一つとして、グランド面が不完全であることが挙げられる。近年のプリント回路基板で多用されるマイクロストリップ構造では、帰路となるグランド面が重要な役割を果たしており、この幅が狭い場合には大きなコモンモード電流を生じる。我々は、これまでにコモンモード電流の発生メカニズムを電流配分率と呼ばれるパラメーターを用いて予測する手法を提案し、単純な形状のプリント回路基板において、予測と測定値が一致することを確認した。今回は、複数の形状変化を伴うやや複雑なグランド形状の場合についても同じコモンモード放射の予測手法が適用可能であることを示す。