著者
渡辺 昇蔵
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.11, no.7, pp.293-299, 1958-07-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
59
被引用文献数
2 4
著者
辻 智佐子 辻 俊一 渡辺 昇一
出版者
城西大学経営学部
雑誌
城西大学経営紀要 (ISSN:18801536)
巻号頁・発行日
no.10, pp.77-103, 2014-03

本稿は,コミュニケーション手段の技術革新と選挙運動の高度化という観点から,第23回参議院議員通常選挙の候補者が展開したネット選挙運動や選挙をめぐるインターネット・コミュニケーションの動向のなかに,今後の政治参加に影響を与える要素を見出せるかについて考察した。まず,戦後日本の選挙制度の変遷を振り返り,そして2013年の公職選挙法改正のポイントを整理し,ついでアメリカにおけるネット選挙運動の事例から何が読み取れるのかについて先行研究に依拠しながら確認した上で,今回の選挙結果について分析を加えた。その結果,おもに次の4点を指摘した。一つに,ITマーケティング手法を選挙運動期間に導入することが得票に一定の効果をもたらす可能性があること,二つに,組織的な票獲得手段ではアプローチしにくい個人単位での投票行動を行うクラスターに対する選挙戦術として今後効果を上げ得ること,三つに,政党がITマーケティング手法を中長期的に活用してきた土壌に選挙運動期間において短期的にも活用するようになり,投票日に向けて票獲得を目指す選挙戦術の基本型が構築され始めた選挙であったこと,四つに,候補者のメッセージが有権者一人一人の興味関心などを引くことによって共感を形成し,中長期的な共感形成と短期的な共感形成の波を投票日に向けて最大化していくことが,今後政党や候補者がネット選挙戦術に期待する要素になること,である。 This paper examines, from the viewpoints of the technological innovation of the means of communication and the sophistication of election campaigns, whether it is possible for Internet election campaigns of some candidates for the 23rd Upper House Election and other forms of current internet communication to impact public political participation in the future. First, the paper reviews the history of changes in the election system of post-war Japan and outlines the key points of the current revision of the Public Office Election Law. Then, it introduces examples of Internet election campaigns in the United States and discusses their implications, referring to preceding studies. As the result of this review, the paper presents four important findings. (1)The introduction of the Internet marketing method used during the period of an election campaign can to some degree influence the number of votes obtained. (2)The Internet marketing method can engage individual voters who are difficult to approach through conventional organizational election campaign methods. (3)During the 23rd Upper House Election, political parties used the Internet marketing method in the short term, not just in the medium and long terms as they previously had; thereby, a new, basic form of election tactics to win votes began to be established. (4)In the future, political parties and candidates will expect their messages to draw attention from voters and be favorably shared by them, and will optimize the "waves" of the "feeling of being connected" between candidates and voters, both in short term, and the medium and long terms, in the days leading to the election.
著者
戸川 美郎 須鎗 弘樹 渡辺 昇 下井田 宏雄 宮沢 政清 大矢 雅則
出版者
東京理科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

今年度の研究実績について述べる.エントロピー理論はClausius,Boltzmann,Shannon等に始まり,その後,von Neumannによって,量子力学構築が試みられ,量子系のエントロピー理論が生まれ,現在も様々な分野において,その研究が続けられている.本研究計画においても,以上のような背景にもとづいて,次に示すような研究実績をあげてきた.(1)解がカオス的に境界に漸近する力学系において,境界が存在する相空間上の位相的エントロピーのパラメーター依存性を調べた.(2)画像処理に用いられる回路の安定性の条件を見つけることができた.(3)光通信における誤り確率の定式化並びに相互エントロピーによる変調効率の比較等を行うことができた.(4)ガウス通信過程への相互エントロピーの応用等を論じた.(5)量子系のエントロピーの最大化,ファジーエントロピーの諸性質などについても論じた.(6)遺伝子解析にエントロピー理論を応用するため,2個の生物塩基配列,あるいはアミノ酸列をコンピュータによって,整列化する際,DP matcingを用いたアルゴリズムを提案し,従来の整列化法を比較検討した.(7)また,2個の塩基配列だけでなく,n個の塩基配列を同時に整列化する方法も提案し,その速さ等を従来の方法と比較検討した.(8)RGSMP(Reallocatable Generalized Semi-Markov Process)と呼ばれる一般の待ち行列ネットワークに応用することが出来る確率過程を提案し,その基本的な特性の解析を調べた.(9)RGSMPの定常分布の構造をあらかじめ仮定することにより,RGSMPの状態推移の構造が定常分布にどのように反映しているかを議論した.(10)ポアソン到着を持つ無限窓口待ち行列の系内仕事量のモーメントを計算しバースト型到着モデルへの応用を論じた.(11)率保存則についてサーベイを行うとともに,パルム測度に関する基本的な公式や各種の確率過程の定常分布を特徴づける式などがすべて率保存則より導かれることを示した.