著者
小松 研治 渡辺 雅志
出版者
富山大学
雑誌
Geibun : 富山大学芸術文化学部紀要 (ISSN:18816649)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.50-58, 2007-12

今回実施した国際共同授業は、スウェーデンのカペラゴーデン美術工芸学校、と富山大学高岡短期大学部専攻科産業造形専攻の学生が同一課題のもとで作品制作を行い、その成果を共有して相互の学生が発想の源泉を幅広いものにすると共に、作品の特色や教育方法について比較研究することを目的とした試みである。同一課題は、日々の生活の中で使う「トレー(お盆)」の制作をテーマとして行い、その作品を交換して固紋において作品発表展覧会を開催する手順で行った。本稿では、カペラゴーデン美術工芸学校の学生作品に見られる幾つかの特徴を抽出し、それらの特徴を作り出す教育方法等の背景について考察する。
著者
降旗 英史 山口 光 渡辺 雅志 松本 康史 南 英信 中谷 真人 市川 恵美 井上 雅之
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, pp.46-51, 2006-03-30

本製品は、2003年5月から2004年12月にかけて大同工業株式会社(石川県)と共同開発したものである。当社はいす式階段昇降機の草分けメーカーであり、市場で最大のシェアを占めてきた。しかし近年他社の追い上げが激しく、シェアの優位性を強化するためにデザインの導入を決断した。市場調査の結果、現在市場に出ている製品は大半が事務いすを搭載した機械のような印象のデザインであることが判明した。高齢者や身体的なハンディを持つ人が家の中で使うものであれば、機械ではなく家具のようなものであるべきだと考え、「機械から家具へ」という開発コンセプトを定めた。デザインと技術の協働により、世界で初めて成形合板椅子を搭載し、世界最小の折畳み幅を実現した製品を開発した。2004年度のグッドデザイン賞を受賞し、同年の国際福祉機器展で好評を得、2005年1月商品化された。