著者
山口 光圓
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1964, no.69-70, pp.40-60, 1964-11-30 (Released:2010-03-12)
著者
山口 光朔 Kosaku Yamaguchi
雑誌
桃山学院大学経済学論集 = ST. ANDREW'S UNIVERSITY ECONOMIC REVIEW (ISSN:0286990X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, 1959-01-01

日本にはじめてプロテスタント系の宣教師が上陸したのは,いまからちょうど百年前のことである。このために,プロテスンタト系の各教派は,いろいろな記念行事を行いつつある。日本聖公会は,カンタベリー大主教フイッシャー博士を迎えて,すでにこの4月に東京において宣教百年記念式典を開催しており,日本キリスト教協議会(N・C・C)でもきたる11月に同協議会関係の各教派(日本聖公会をふくむ)合同の記念式典を行うことになっている。このときにあたり,わが国における初期のプロテスタント史ならびにその意義を再考してみることは,あながち無意味なことではあるまい。事実,幕末期に日本伝道のためにリギンスやウィリアムスのような外人宣教師がやってきたということは,ただたんに教会史の面からのみではなくて,ひろく文化史的・社会史的に大きな意義を有している。そこで,本論においては,一応1859年(安政6)における最初の宣教師の来日を中心として,幕末期におけるプロテスタント史というものを概観してみたい。
著者
高木 絢加 武田 一彦 御堂 直樹 駒居 南保 山口 光枝 永井 成美
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.49-58, 2013 (Released:2013-05-23)
参考文献数
32
被引用文献数
4 3

【目的】温かい飲食物摂取後の,「体の温かさ」や体温の変化を検討した報告は少ない。本研究の目的は,温度の異なるスープをサンプルとして,飲食物の温度が摂食者の主観的温度感覚と深部・末梢体温に及ぼす影響を調べることである。【方法】前夜から絶食した若年女性20名に,異なる日の朝9時に,65°Cスープ摂取,対照として 37°Cスープ摂取,スープ摂取なし(ブランク)の3試行をランダムな順序で実施した。26°Cの実験室で検査衣を着用した安静状態の被検者の,サンプル摂取10分前から摂取65分後までの主観的温度感覚,深部体温(鼓膜温),末梢体温(手先温,足先温),心拍数を測定した。スープ摂取後には嗜好調査を実施した(大変おいしい[10点]~大変まずい[0点])。【結果】嗜好得点は,65°Cスープでは37°Cスープより有意に高かった。摂取後の鼓膜温,足先温,心拍数の変化量は,65°Cスープ, 37°Cスープ,ブランクの順に高値で経時変化した(Sample effect, Sample×Timeとも有意)。各測定時点の多重比較からは,65°Cスープでは,主観的温度感覚は摂取直後で 37°Cスープやブランクと比べて有意に高値であること,鼓膜温は摂取20分後まで,足先温は摂取15分後まで 37°Cスープと比べて有意に高値であることが示された。【結論】37°Cスープとの比較から,65°Cスープ摂取後の鼓膜温や足先温の上昇はスープの温度の影響を受けていると考えられた。3試行の結果から,飲食物に含まれるエネルギー基質や美味しさなどの要因に加え,飲食物の温度自体も主観的温度感覚や体温に影響を及ぼすことが示唆された。
著者
勝木 秀治 今屋 健 園部 俊晴 内間 康知 山口 光國
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.517, 2003

【はじめに】第20回神奈川県理学療法士学会において、我々は肩関節可動域制限が上肢に与える影響を調べ、肘関節の伸展制限が生じやすいなど上肢の末梢への影響を報告した。しかし、一連のストレスメカニズムを言及するには至らなかった。今回は対象を保存的加療中の肩関節疾患患者とし、肘関節の屈伸運動タイプの違いに着目して、肩関節の可動域制限をもとに上肢の運動連鎖のメカニズムを検討した。【対象及び方法】対象は保存的加療中の一側肩関節疾患患者20名(平均年齢51.4歳)とし、自動運動での両側肩関節の前方挙上(以下、前挙)、外旋可動域を計測した。また、両側肘関節、前腕の可動域、及びCarry angleをそれぞれ計測した。尚、回内外可動域計測にはスラントを用いた。得られた計測値をもとに健側を基準として各計測値の左右差(制限角度)を求めた。また、症例をKapandjiの言う上腕骨滑車の前方関節面の違いから起こる肘関節の屈伸運動の違いを参考とし、健側を測定肢としてI型群(屈曲時同一面上で上腕と前腕が折り重なる)、II型群(上腕の外側で前腕が折り重なる)、III型(上腕の内側で前腕が折り重なる)の3群に分類した。全症例、及び症例数の多かったI型、II型について各群内で各左右差間の相関係数を求め、肩関節の可動域制限が影響する上肢の分節を調べた。【結果】肘関節の屈伸運動による分類の結果、I型8名、II型9名、III型3名であった。統計処理の結果、症例全体では前挙制限と肘関節伸展制限が正の相関を示した(r=0.67,p<0.01)。しかし、I型では、前挙制限とCarry angle(r=0.80,p<0.05)、外旋制限と肘関節伸展制限(r=0.80,p<0.05)がそれぞれ高い相関を示した。また、II型では 前挙制限と肘関節伸展制限(r=0.88,p<0.01)、前挙制限と回外制限(r=0.76,p<0.05)がそれぞれ高い相関を示した。【考察】下肢の運動と同様に上肢の運動でも運動連鎖は存在している。例えば、前腕の回内運動は肩関節の内旋運動に、回外は外旋にそれぞれ運動は波及する。今回は、肩関節の可動域制限からこの運動連鎖の影響について調べた。実験の結果、I型では外旋制限が大きいと肘関節の伸展制限が生じ易く、II型では前挙制限が大きいと肘関節の伸展制限が生じ易いなど、今回の分類で用いた肘関節の屈伸運動軸の違いにより、肩関節の可動域制限に伴い可動域制限を生じやすい部位や関節運動が異なるという興味深い結果となった。実際には上腕骨での代償か、前腕での代償か、また筋肉の走行が影響しているのかなど細かくは言及できない。臨床では、肩関節疾患で肘関節や前腕に痛みや愁訴を訴える症例を経験することは少なくない。今回の結果は、肩関節の可動域制限による二次的な上肢の障害を予測する一助になると考える。今後細かな検討を加えていきたい。
著者
山口 光國 筒井 廣明
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.805-808, 2009 (Released:2010-01-29)
参考文献数
7
被引用文献数
6

We investigated the movement of the shoulder girdle which included the humerus position that athletes need to throw. We examined the movement of the shoulder girdle and relations with the state of the shoulder which we were aware of. The materials were 53 athletes to know their throwing movement. Their average age was 17 - 38 years old. (average 24.4±4.8) The results, the shoulder condition and the relations with the range of motion accepted middle-class correlation for the external rotation and internal rotation movement in the state of 90° flexion. The shoulder condition and the relations with the movement of the shoulder girdle accepted strong correlation in anterior, superior, inferior and the posterior recognized middle-class correlation. The result of this appraisal method did not accept significance between the pitching side and the un-pitching side. (p<0.01) The movement of the shoulder girdle on the basis of the humerus strongly influenced the condition of the shoulder of which we were aware of rather than the range of the shoulder motion. Although ROM was important as a medical treatment, it cannot be said that it was enough in respect of prevention of an obstacle. This evaluation method was important from a viewpoint of injury prevention to it. And this method was simple and we thought very easy to use.
著者
永井 成美 脇坂 しおり 高木 絢加 山口 光枝 森谷 敏夫
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.17-27, 2012 (Released:2012-02-27)
参考文献数
35
被引用文献数
5 1

【目的】我々はこれまでに,腹壁電極から胃の活動電位(胃電図)を導出・解析する方法により胃運動を測定し,飲水(冷水・温水)が胃運動を一過性に増大させることや,胃運動の強さと食欲には関連がみられたことを報告している。本研究では,刺激味を有する液体が胃運動や食欲感覚へ及ぼす影響を検討することを目的として,香辛料(カレーパウダーとコンソメ)を含むスープ(Spice)と等エネルギー・等Na量で風味がないプラセボスープ(Control)を用いて比較試験を行った。【方法】若年女性12名に異なる2日間の朝9時に,SpiceまたはControlをランダムな順序で負荷した。ベッド上で胃電図,鼓膜温,心拍数をスープ負荷20分前から負荷40分後まで測定し,食欲感覚(空腹感,満腹感,予想食事量,満足感)は,負荷20分前,負荷直後,40分後の3回測定した。胃運動の強さは,胃電図から徐波,正常波,速波の各パワー値を計算し負荷前を基準としたパワー比を評価に用いた。【結果】Spice負荷後の胃運動は,徐波,正常波,速波パワー比ともにControlと比較して高い傾向が示された。Spice負荷後の食欲感覚は,満腹感と満足感でControlと比較して有意に高値を示した。鼓膜温,心拍数は両スープとも負荷後に上昇したが,鼓膜温(増加量)はSpiceでControlよりも有意に高値を示した。【結論】香辛料を含むスープ摂取後には,胃運動が増大する傾向があること,満腹感と満足感が高まること,負荷直後の体温が上昇することが等エネルギー・等ナトリウムのプラセボスープとの比較により示唆された。
著者
岡島 正 峯近 重和 山口 光孝 上村 隆哉 浅野 賢二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.56, pp.19-24, 2001-09-07
被引用文献数
1

大容量次世代メディア「iD PHOTO」(容量730MB、ディスク直径50mm)を採用した動画ディスクカメラ<IDC-1000Z>は、MDの8倍の高密度ディスク(4.6Gb/inch^2)に、DVDの2倍の高速レート(20Mbps)で、データの書き換えを実現する。これにより高画質静止画(1360×1024)を1200枚、JPEG動画(VGA 640×480、30fps)を約8分記録できるパフォーマンスを実現した。我々は0.6μm幅の狭いトラックに最短0.235μmのピット長を持つデータを記録再生するために、温度変化に即座に対応する最適レーザパワー制御アルゴリズム、外乱振動に効果を発揮する外乱オブザーバ、磁気ヘッド、高速・低消費電力磁気ヘッドドライバ、高性能キャッシュアルゴリズム、耐震設計・高信頼性小型メカニズムを開発し、動画カメラでは不可欠なリアルタイム性、ポータブル性を実現した。さらにIEEE1394インタフェースを介してパーソナルコンピュータの外部ドライブ機能も実現した。
著者
山口 光一
出版者
日本オーストリア文学会
雑誌
オーストリア文学 (ISSN:09123539)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-8, 1994-03-31 (Released:2017-03-31)

Hermann Broch veroffentlichte 1931-32 seinen ersten polyhistorischen Roman "Die Schlaiwandler", in dem er drei Epochenquerschnitte mit seiner werttheoretischen Geschichtsphilosophie analysiert. Neben dem zeitkritischen Element kann man sehen, dass die Neigung zum Mythischen und das Interesse fur das Todesproblem des spaten Broch in dieser Romantrilogie gekeimt haben. Nachdem Broch an den "Tierkreis-Erzahlungen" und der "Unbekannten Grosse" gearbeitet hatte, hob er seine fruhe polyhistorische Tendenz auf und beschaftigte sich mit der Verwirklichung des neuen Myihos. Aus seinem Mythos-Verstandnis: der "Objektivierung des Lyrischen" entstand sein Hauptwerk "Der Tod des Vergil", in dem Broch beabsichtigt, Logos und Mythos zu vereinigen. In diesem Beitrag werden die grundlegenden Elemente im "Tod des Vergil", namlich Brochs Seelenproblem, Kosmologie und seine Fragestellung nach der Berechtigung der Dichtung untersucht, um das Wesen des Romans dadurch aufzuweisen. Dabei wird die Verwandtschaft der mystischen Weltanschauung Brochs mit der Plotins und der altindischen Philosophie aufgezeigt. Broch wie Vergil in seinem Roman glaubt, dass der Dichter in der Verfallszeit dazu verpflichtet ist, das Ur-Wort, das Wort des unbekannten Gottes zu suchen. Selbst wenn dieses Ziel nie zu erreichen ist, soll er die Sprache zum Symbol des Bundnisses zwischen Gott und Menschen werden lassen. Dies ist nur in der dichtung zu verwirklichen, und Menschen werden lassen. Dies ist nur in der Dichtung zu verwirklichen, und deswegen kann die Dichtung auch heute ihre Existenzberechtigung finden. Aus diesem Grund konnte Vergil bei Broch mit dem Dichten nie aufhoren und revidierte trotzdem seinen Entschluss, die "Aneis" zu verbrennen.
著者
山口 光 松沢 卓生
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1_86-1_89, 2022-03-31 (Released:2022-03-19)
参考文献数
3

岩手県二戸市を中心とする浄法寺(じょうぼうじ)塗には、古くからの民藝品である「ひあげ」と呼ばれる片口の酒器が存在していた。祝宴に欠かせない地域のシンボルでもあり、少しずつ形を変えながら現代まで伝えられている。市場でも一定の人気がある商品ではあったが、木地の生産性が低いという理由で欠品となることが多くなっていた。また、収納性などの課題も見られるようになっていたことから、2016年4月から2020年10月にかけて、リ・デザインとアイテム追加を行なった。2018年3月には「角杯」(かくはい)という商品名で、株式会社浄法寺漆産業(以下、浄法寺漆産業)から発売した。この「角杯」は片口の内部に杯を2個収められる形状で、二人で酒を酌み交わせるセットとしてデザインされたものである。発売後も改良を続け、2020年4月には新色によるアイテムを追加し、同年10月に2020年度グッドデザイン賞を受賞した。
著者
一之瀬 巳幸 田口 直彦 山口 光國 黒塚 美文子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.A3P2113, 2009

【はじめに】ストレス社会と言われる現代において、香りがもたらす心身への効果が注目され、利用されている.しかし、香りが人体にどのような影響を及ぼすのか、古くから研究が行われてきたものの、客観的・科学的な検証は充分とは言えない.今回我々は、香りが心身にプラス効果を与え、臨床に活用できることを期待し、作業能力・ストレスについて香りの有無で比較検討したので報告する.<BR>【対象】健常者20名(男性8名、女性12名、平均年齢32.7歳)、本研究の趣旨に賛同していただけた方を対象とした.<BR>【方法】内田=クレペリン精神作業検査を用いて15分間の作業を5分間の休憩を挟み2回ずつ行い、その作業量と正解率を香り無の群10名と香り有の群10名で比較した.香りは日本人に好まれリラックス効果があると言われているスウィートオレンジ(フィトサンアローム製品)を使用した.芳香方法はディフューザーとコットンに精油を2滴含ませたもので行った.ディフューザーは空気の圧力で精油を小さな微粒子にし、香りを部屋中に広げるアロマ芳香器であり、アロマキャンドルやアロマランプと異なり、熱を加えないため精油成分が変化する心配がない.<BR>【結果】内田=クレペリン精神作業検査では、香り無群の回答数1回目727.7±249.3、正解率99.4±0.80%、2回目823.9±272.1、正解率99.3±0.68%、香り有群の回答数1回目797.5±153.3、正解率99.6±0.48%、2回目879.5±167.8、正解率99.8±0.19%であり、香り無群と香り有群の1回目・2回目の回答数と正解率に有意な差を認めた(P>0.05).<BR>【考察】内田=クレペリン精神作業検査の加算作業の作業量からわかる能力とは、何が出来るか出来ないかなど具体的な能力ではなく、物事を学習したり処理したりする基本的能力のことをいい、日常の学習や動作・行動のテンポやスピードの高低と深い関連があると言われている.この検査の被験者は、単調な思考回転を長時間持続することが求められるため、著しい負担とストレスを受けることになるが、今回、香り無群と香り有群で比較し有意な差を認めた.今回の結果から、香りが身体作業に効果をもたらせているものと推察できる.医療現場に身をおくクライアントは、大なり小なり心身のストレスを抱え、その対応も、臨床上非常に重要となることが多い.今回の結果は、好ましい香りが心身にプラス効果を与え、有意義な作用が存在すると期待され、我々の臨床でも機能障害によるストレスを軽減させたり、運動時の集中力を高めたりなど活用できると考える.近年、医療現場で香りを治療補助として取り入れられるようになりつつある.今後、更なる検討を加え、理学療法における臨床応用への有用性を検証してゆく.
著者
平石 育典 陳 麗 山口 光臣 小原 幸三
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.7, 2011

東日本大震災以降全国的に電力のピークカットや節電の必要性が求められている。これに対する方策の一つとして、家電製品のなかで常時電力を消費している冷蔵庫に着目し、一日の電力使用で供給力が逼迫する昼間帯に冷蔵庫の電源を切ることにより、「ピークカット」を行う。これに伴い冷蔵庫内の温度は上昇するが対策として、深夜帯の電力を使用して製氷した氷を使い庫内温度の上昇を抑制する。これにより、電力使用の「ピークシフト」も可能になる。また、古いタイプの冷蔵庫は、連続運転による電力消費が多いことから深夜帯の製氷専用として使用し、その後は停止することで連続運転による電力エネルギーの低減を図る。