著者
澤端 章好
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.56, no.Supplement, pp.995-998, 2016-12-01 (Released:2016-12-28)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
井上 匡美 新谷 康 中桐 伴行 舟木 壮一郎 須﨑 剛行 澤端 章好 南 正人 奥村 明之進
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.799-804, 2013-11-15 (Released:2013-12-02)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

胸腺腫術後再発に対する標準治療はない.我々は再発後治療成績を明らかにすることを目的に遡及分析を行った.対象は当施設で手術を施行した胸腺腫190例中再発を認めた25例(13.2%).病理学的WHO分類は,type AB 2例,B1 2例,B2 9例,B3 12例,正岡病期は,I期3例,II期2例,III期9例,IVA期8例,IVB期3例.無病期間中央値は26.2ヵ月.初期再発部位は胸膜播種17例,縦隔局所6例,肺転移2例.再発後治療は,外科切除14例(播種切除20回,局所切除2回,肺転移切除1回,リンパ節郭清1回),化学療法10例,および放射線治療4例であった.全体の再発後3年・5年生存率はそれぞれ86%・79%で,切除例・非切除例の3年生存率はそれぞれ100%・68%であった(p=0.06).胸腺腫術後再発形式では胸膜播種が最も多く,再切除可能な症例では生存期間の延長が期待できる.
著者
徳永 俊照 武田 伸一 小間 勝 澤端 章好 前田 元
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.746-752, 2008-07-15
被引用文献数
4 2

外科的切除にて診断された肺過誤腫23例の臨床像を検討した.性別は男性12例,女性11例で,年齢は28〜71歳,平均53.5歳であった.20例は無症状であったが,3例は症状を有し,そのうち2例は胸痛,1例は咳嗽であった.病変は,22例が単発性で,1例のみ多発性であった.腫瘍径は0.5〜3.0cmで,平均1.5cmであった.画像上,石灰化を6例に認めたが,明らかなポップコーン様ではなかった.石灰化を有する症例は,腫瘍径が有意に大きかった.17例に気管支鏡が施行されたが,確定診断できず,全例か悪性疾患を否定できないため手術に至った.術式は,6例に検出術,16例に部分切除術,1例に葉切除術が施行され,そのうち17例に胸腔鏡下手術が施行された.肺過誤腫の術前診断は困難であるが,悪性疾患との鑑別が問題となる場合,外科的切除にて診断することを考慮すべきである.