- 著者
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煙山 紀子
- 出版者
- 公益社団法人 日本薬学会
- 雑誌
- ファルマシア (ISSN:00148601)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.11, pp.1147, 2014 (Released:2016-09-30)
- 参考文献数
- 2
健康長寿に良い食事とは―これまで,様々な食事法が考案され,現在のところ寿命延長が効果的とされる最も有名なものはカロリー制限である.それでは,カロリーを構成する三大栄養素である,炭水化物・タンパク質・脂質の適切な摂取比率はどうであろうか.こちらについてはいまだ議論が尽きない.例えば,炭水化物を制限した食事法は短期的には減量に効果的とされるが,長期的な影響は不明な点も多い.また,食事中の炭水化物や脂質が多いと総カロリー摂取の増加につながり,肥満や糖・脂質代謝に悪影響を及ぼす懸念もある.このような背景の中,慢性的な高タンパク・低炭水化物食を与えたマウスはやせ型を示したにもかかわらず,寿命が縮まったという最近の知見を紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Solon-Biet S. M. et al., Cell Metab., 19, 418-430 (2014).2) Levine M. E. et al., Cell Metab., 19, 407-417 (2014).