著者
煙山 紀子
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2023-04-01

本研究は、IL-21シグナル経路の制御による生活習慣病の新規予防・治療法の開発に加え、エネルギー代謝と免疫機構のクロストークの視点から、肝臓における脂質合成と炎症・線維化といった臓器障害へと進展する機序を、①IL-21R発現抑制はNASH線維化を抑えるか、②IL-21Rの発現抑制は肥満やエネルギー代謝に影響を与えるか、③IL-21Rはどのように発現制御を受けるか、の3点より明らかにする。
著者
煙山 紀子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1147, 2014 (Released:2016-09-30)
参考文献数
2

健康長寿に良い食事とは―これまで,様々な食事法が考案され,現在のところ寿命延長が効果的とされる最も有名なものはカロリー制限である.それでは,カロリーを構成する三大栄養素である,炭水化物・タンパク質・脂質の適切な摂取比率はどうであろうか.こちらについてはいまだ議論が尽きない.例えば,炭水化物を制限した食事法は短期的には減量に効果的とされるが,長期的な影響は不明な点も多い.また,食事中の炭水化物や脂質が多いと総カロリー摂取の増加につながり,肥満や糖・脂質代謝に悪影響を及ぼす懸念もある.このような背景の中,慢性的な高タンパク・低炭水化物食を与えたマウスはやせ型を示したにもかかわらず,寿命が縮まったという最近の知見を紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Solon-Biet S. M. et al., Cell Metab., 19, 418-430 (2014).2) Levine M. E. et al., Cell Metab., 19, 407-417 (2014).