著者
辻田 那月 片岡 茉好 船曳 康子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第85回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PC-034, 2021 (Released:2022-03-30)

本研究では親子間のメディア利用に対する意識の差を,米国バーモント大学のThomas Achenbachらが開発した青少年のメディア依存質問紙であるMedia Activity Formを用いて検討した。11~18歳の子ども300人(男子150人・女子150人)とその親が調査に参加した。親は自分の子どもの,子どもは自分のメディア利用意識についてポジティブな2項目とネガティブな11項目について回答した。性差について女子の方が男子よりもメディアに時間を費やしすぎていると感じていた。また親子間では親の方が子どもより,子どもがメディアに時間を費やしすぎていると感じており,さらにメディアに費やす時間が減れば子どもはもっと家族と過ごし,睡眠をとり,学業成績が良くなるだろう,などメディアについてネガティブに捉えていることが分かった。一方,子どもの方が親よりもメディアを通して役立つ情報を得る,メディアの利用は学業の役に立つ,などメディアについてポジティブに捉えており親子のメディアについての意識には違いがあることが分かった。