著者
牧野 司
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.161-165, 2017-06-25 (Released:2017-06-25)
参考文献数
3

人工知能、生命工学、製造技術などのテクノロジが、現在の延長線上では考えられないようなスピードで進化を始める時点を「技術的特異点 (テクノロジカル・シンギュラリティ) と呼ぶ。シンギュラリティに到達すると、あらゆる社会生活およびビジネスに大きな変化が生じると考えられている。「人工知能が人類を滅ぼしてしまうのではないか」という懸念がある一方、「幾何級数的に進化するテクノロジにより、世界の抱えている課題はそのほとんどが解決可能である」という明るい未来予測もある。「テクノロジカル・シンギュラリティ」という言葉を初めて提唱した未来学者レイ・カーツワイル氏は後者の考えで、カリフォルニアのシリコンバレーに「シンギュラリティ大学」を創設した。世界中から優秀な頭脳を集めて世界の問題解決に挑むと同時に「エグゼクティブ・プログラム」などを通じてその考えを全世界に広めようとしている。本講演では、講師が本年7月に米国シンギュラリティ大学・エグゼクティブ・プログラムで学んできた内容をベースに未来はどうなるのか、私たちは何をすべきか等について述べていく。
著者
牧野 司
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
pp.0170222a, (Released:2017-06-20)

人工知能、生命工学、製造技術などのテクノロジが、現在の延長線上では考えられないようなスピードで進化を始める時点を「技術的特異点 (テクノロジカル・シンギュラリティ) と呼ぶ。シンギュラリティに到達すると、あらゆる社会生活およびビジネスに大きな変化が生じると考えられている。「人工知能が人類を滅ぼしてしまうのではないか」という懸念がある一方、「幾何級数的に進化するテクノロジにより、世界の抱えている課題はそのほとんどが解決可能である」という明るい未来予測もある。「テクノロジカル・シンギュラリティ」という言葉を初めて提唱した未来学者レイ・カーツワイル氏は後者の考えで、カリフォルニアのシリコンバレーに「シンギュラリティ大学」を創設した。世界中から優秀な頭脳を集めて世界の問題解決に挑むと同時に「エグゼクティブ・プログラム」などを通じてその考えを全世界に広めようとしている。本講演では、講師が本年7月に米国シンギュラリティ大学・エグゼクティブ・プログラムで学んできた内容をベースに未来はどうなるのか、私たちは何をすべきか等について述べていく。
著者
藤井 弘毅 山川 政明 澤田 嘉昭 牧野 司
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.27-36, 2002-04-15
被引用文献数
2

シロクローバ混播,年間5-6回の多回刈り処理を加えた条件下で,チモシーおよびメドウフェスクの乾物収量,草種構成割合の季節的推移を調査した。また,その草種間差異と単播条件下における草種の刈取り時の生育段階,分げつ数,平均1茎重,畦幅(株の広がり),草丈伸長速度,乾物重増加速度(CGR),および基底部の乾物重(刈株重),非構造性炭水化物(NSC)および窒素の含有率および含有量の推移との関連性を検討した。なお,用いた品種はチモシー「ホクシュウ」,メドウフェスク「トモサカエ」,シロクローバ「ラモーナ」であった。また単播区では手取り除草を実施した。その結果,単播条件下では4年目まで欠株は発生せず,刈取り時の1m^2当たりの総分げつ数も2,000本前後の値を下回ることはなかった。一方混播条件下では,単播条件下に比較して,メドウフェスク区よりもチモシー区において,チモシーの乾物収量の減少割合が大きく,とくに3年目の7月(本研究では4番草)以降,その傾向が顕著になった。このことは,混播条件下では,チモシーおよびメドウフェスクの草丈のような上方向への伸長生長よりも,被度が著しく低下したことに起因していた。この被度低下の車種間差異は,刈取りの影響によるよりも,主としてシロクローバに対する競争力の差異を反映したものと考えられた。シロクローバ混播条件下におけるチモシーおよびメドウフェスクの乾物収量および構成割合の季節的推移にみられた草種間差異は,株の広がり,草丈伸長速度,CGR,刈株重,NSC並びに窒素の含有率や含有量よりも,分げつの再生の態勢の草種間差異との関連性が高いことが示唆された。すなわち,4番草(7-8月に生育した)の再生に影響を及ぼしたと思われる3番草(6-7月に生育した)の刈取り時の節間伸長茎率は,チモシーの方がメドフェスクよりも高い値を示し,一方では,刈取り後,再生可能な栄養生長茎の数はチモシーの方が少なく,その1茎重もメドウフェスクに比較して小さいことから,刈取り後は再生力が劣り,シロクローバに対する競争力が劣ったと考えられた。このことから,当該時期における分げつ数の確保が,その後の生産量を決定する要因の一つとして重要であることが示唆された。
著者
牧野 司 海瀬 卓也 佐々木 健志 大村 直人 片岡 邦夫
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.566-573, 2001-09-20
被引用文献数
6 12

本研究の目的は,アスペクト比2のテイラー渦流反応装置に層流条件下で存在する孤立混合領域(IMR)を観察することである.IMRは,レイノルズ数が200以下で装置環状部の上下循環流にそれぞれトロイド渦形状で明瞭に観察された.滑らかな表面の回転内円筒では単純なトーラス構造が観察され,表面に突起を設けた内円筒では細いトーラスが中心トーラスをスパイラル状に囲む構造が観察された.また突起の数が異なれば,レイノルズ数が極近い条件でも,細いトーラスの数が異なることを確認した.したがって,IMRの構造は突起付きの内円筒の回転により生じる周期的な摂動に依存すると考えられる.ラグランジェ法を用いた数値計算より得た仮想流体粒子の2次流循環1周期当たりの摂動回数<i>n</i><sub>e</sub>が細いトーラスの数と対応することがわかった.このことから,IMRの幾何学構造はポアンカレ・バーコフの定理の適用により,理解可能であることがわかった.