著者
野末 みほ 猿倉 薫子 由田 克士
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.36-41, 2010 (Released:2010-09-01)
参考文献数
15
被引用文献数
2

エネルギー及び栄養素摂取量を把握するために食事調査が用いられる。ほとんどの思い出し調査の方法では,食事の記録の際,目安量が用いられる。そのため,目安量から実際に摂取した重量を推定する必要がある。しかしながら,各書籍や栄養計算ソフトに収載されている食品の目安量は様々であり,特に野菜,果物,魚,肉などの生鮮食品の重量についての研究は少ない。従って,本研究では,青果物の規格の面から,階級やその重量等が地域によって,どの程度異なるのかを明らかにすることを目的とした。さらに,食事調査において,青果物を目安量から重量に換算する際の問題点や課題等について検討した。青果物により階級の数及び名称は複数にわたり,なすでは13の階級,いちごでは28の階級があった。さらに,各階級における重量等にも幅があり,いちごのMにおいては,下限の最小値が7g,最大値が74gであった。これらのことから,食事調査において,目安量によって食品が記録された場合に,対象者と調査員,さらに調査員の間で,その目安量に関して共通の認識を持っていることが確認できることが望ましいと考えられる。実際の青果物の摂取量を過大あるいは過小に評価してしまうことを避けるためには,目安量の設定,つまりどの目安をどの重量で採用するのかを十分に配慮する必要がある。(オンラインのみ掲載)
著者
水野 渡 川口 真知子 猿倉 薫子 沢潟 いづみ 竹内 茂彌
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.513-521, 1996-09-25
参考文献数
9
被引用文献数
2

市販生分解性プラスチックから射出成形により試験片を作成し, 富山県内6カ所の土壌・水中での生分解性を評価した. バイオポールは, 分解によりき裂が発生し, 試験片の強度が大きく低下した. マタービーは, 試験片表面で分解と樹脂や可塑剤の溶出が起きた. また, 重量や強度の低下は他の樹脂に比べ大きくなった. エコスタープラスをブレンドした試験片では, 表面のでんぷんのみ分解が起き, 重量や強度の低下はほとんど見られなかった. 試験場所や埋設深さにより分解の進行に違いがあった. また, 分解の進行は春から秋にかけて速く, 冬から春にかけて緩やかになる傾向があり, 分解場所や季節による分解環境の影響がみられた.