著者
中島 さち子 田中 香津生 清水 克彦 山田 浩平 山羽 教文
出版者
日本スポーツパフォーマンス学会
雑誌
スポーツパフォーマンス研究 (ISSN:21871787)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.45-59, 2022 (Released:2022-03-25)
参考文献数
24

本研究の目的は,小学校「体育」で取り扱うゴール型ボール運動「タグラグビー」の新たな学習指導計画として,プログラミング的思考をとりいれた,STEAM化されたタグラグビーの学習指導計画を開発し,その学習効果を調査することである.まずは,タグラグビーを数理モデル化した碁盤ゲームを開発し,局面での認知・判断要素を抽出したAIシミュレーションツールを開発,スポーツにプログラミング的思考を導入し,多角的に戦術を考えさせる計9時間の学習指導計画を立案した.その後,公立小学校第5学年2クラス計52名を対象に本学習指導計画を実施し,事前事後の児童のライフスキルやパフォーマンスの向上,学習や運動への態度の変化,情意や認知の形成などを調査した.結果,タグ取得数やパス回数の有意な増加 (p<0.01),問題解決力や対人関係力などの有意な向上 (p<0.05) などパフォーマンスやライフスキルの向上が見られた.従って,本学習指導計画は,平成29年公示の小学校学習指導要領 (文部科学省,2018a) にて奨励されているプログラミング的思考を用いた教科等横断的な学習指導計画の一例であり,体育でも学習効果があると示唆された.
著者
植田 育代 富田 誠 田中 香津生 工藤 拓也 有賀 雅奈
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.500-501, 2018 (Released:2018-06-21)

近年、研究者は市民など様々な人たちに対して、研究活動を伝達し、対話をしながら研究を進めることが求められている。しかし、高度で複雑な研究内容を研究者自身やデザイナーがわかりやすく視覚化することは容易ではない。 本研究は、研究者とデザイナーが協働で研究内容を視覚化する手法を目的に、研究組織における研究活動の視覚化をおこなった。 デザインの制作においては、研究者にとっても描くことが容易な等角投影図を基本図法として、研究者とデザイナー間でイラスト交換を繰り返し表現の正確性やデザインの質を段階的に高めていく手法を用いた。本稿ではそれらの制作過程の記述し、研究者からの評価を通して本手法の可能性を考察したい。