著者
田岡 和城 荒井 俊也 吉見 昭秀
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

iPS細胞からCD34陽性CD38陰性CD43陽性の造血幹細胞様血球を作成、および多系統の血液細胞への分化誘導させることが可能とした。具体的なプロトコールは、iPS細胞を10T1/2細胞と共培養し、day1からday4にBMP4、day4からday9までIL3、day9からSCF、FLT3、TPO、IL3で順次サイトカインで刺激すると、造血幹細胞に認められるCD34陽性CD38陰性CD90陽性分画を認めた。誘導したCD34陽性造血前駆細胞をそれぞれ顆粒球、単球、赤芽球、巨核球への分化誘導が可能であり、多系統への分化能が保持されていることを示した。
著者
田岡 和城
出版者
東京大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

CMMoL患者からOCT3/4、SOX2、KLF4、L-MYC、LIN28、p53-shRNAを導入し、iPS細胞(CMMoL-iPS)を樹立した。CMMoL-iPS細胞由来血球は造血能の亢進を示しており、表面抗原の特性も再現した。CMMoL-iPS細胞を免疫不全マウスの皮下に移植すると、奇形腫内で造血幹細胞が生じ、その細胞を免疫不全マウスに2次移植したところ、CD13陽性の単球細胞やCD34陽性細胞のCMMoL様細胞が産生され、CMMoLヒト型マウスモデルを樹立することに成功した。CMMoL-iPS細胞由来血球はERKの活性化を来しており、RAS阻害剤やMEK阻害剤により増殖が阻害された。