著者
田島 貴裕
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.029-032, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
14

大学進学行動の地域格差の規定要因について,北海道の市町村データを用い経済的観点から分析を行った.本稿での条件では,(1)地域の所得や学歴は男性の大学進学行動へ影響を及ぼし,その影響は1年前よりも3年前の方が大きい,(2)地域産業の影響も大きい,(3)経済的要因以外に,大学等進学率が上がりにくい地域特有の要因があることが示唆された.
著者
田島 貴裕
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.37-40, 2011
被引用文献数
1

通信制大学の大学規模(学生数)を規定する要因について,最小二乗法により実証分析を行った.その結果,試験会場,スクーリング会場,取得可能な教員免許の種類の多さは,各通信制大学における大学規模へ影響を与えることが示された.また,eラーニング実施の影響は小さく,初年度学費の影響はほとんどなかった.分析時の問題としては,通信制大学に関する公表データが統一されておらず,欠損値が多い点があげられる.
著者
田島 貴裕
出版者
日本通信教育学会
雑誌
日本通信教育学会研究論集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.37-48, 2012-06-30

遠隔高等教育に関する研究として、授業デザイン、教授─学習活動、学習効果、メディア技術に関する研究は多いが、社会システムや教育制度の枠組みのなかで、遠隔高等教育の存在意義や位置付け、伝統的な高等教育との関連性など、マクロ的な視点からの理論的考察は多くはない。日本では、通信制大学と通学制大学は戦後から明確に区分されてきたが、インターネットの発展・普及によってそれらの「ボーダーレス化」が起こり、今後も進行することが予想される。通信制大学と通学制の大学のボーダーレスが進行する中で、各々に対する学習者からの需要はどのように変化していくのであろうか。現代日本の遠隔高等教育の需要構造を捉えるためには、高等教育システム全体の中で、通信制大学と通学制大学の関連性に着目し、各々の意義や区分についての考察が必要である。そこで、本稿の目的は、「通信制」と「通学制」のボーダーレス化により変化している、学習者の教育需要構造に関する概念モデルを提示し、「通信制」と「通学制」の関係を教育市場のなかで捉える意義を提起することにある。論考の手順は、まず、議論の下地となる、遠隔教育の定義および考え方について、遠隔教育理論の先行研究から整理する。次に、現代日本における遠隔高等教育の現状とボーダーレス化の観点から行われた先行研究について整理する。そして、ボーダーレスの枠組みを精緻化し、日本における遠隔高等教育システムをより明確に捉える理論として確立したうえで、その理論を土台とした遠隔高等教育の需要構造に関する概念モデルを提示し、検討を行う。
著者
田島 貴裕 大津 晶
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.103-108, 2018-12-01 (Released:2019-06-01)

LMSとクリッカーを積極的に活用して大規模講義での学生間コミュニケーションの活性化と効率的な授業運営を両立させるアクティブラーニング手法を開発し,初年次キャリア教育科目に導入した。授業アンケートの結果,当該科目の受講学生は多数の学生との交流やグループワークに満足していることが示された。また「学生の理解を促す工夫」「学習資料の提示」「私語や遅刻への対処」「教室環境」は,他の初年次共通科目群の平均値よりもやや高い値を示し,同手法を用いた大規模クラスの参加型講義運営には大きな問題が無いことが分かった。他方「学生に合わせた対応(質問等への対応や進度調整)」の平均値は相対的に低い評価となり,事前課題・事後課題の頻度や回数の設定に課題がみられ,改善の必要性が示された。
著者
田島 貴裕
出版者
CIEC コンピュータ利用教育学会
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.62-67, 2015

本研究では,教員個人が無料で利用でき,スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイスをリモコンとして使用するクラウド型クリッカーを導入した講義事例を報告し,特に運用上の課題について検証することを目的としている。学生への調査の結果,(1)クラウド型クリッカー「Clica」を大学の講義で使用することに関しては肯定的である,(2)個人所有のスマートフォンの使用には反対も少なくない,(3)個人所有のスマートフォンを使用する際の一番の懸念はバッテリー(充電)に関すること,といった点が明らかとなった。
著者
田島 貴裕
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.62-67, 2015

本研究では,教員個人が無料で利用でき,スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイスをリモコンとして使用するクラウド型クリッカーを導入した講義事例を報告し,特に運用上の課題について検証することを目的としている。学生への調査の結果,(1)クラウド型クリッカー「Clica」を大学の講義で使用することに関しては肯定的である,(2)個人所有のスマートフォンの使用には反対も少なくない,(3)個人所有のスマートフォンを使用する際の一番の懸念はバッテリー(充電)に関すること,といった点が明らかとなった。