著者
白水 紀子
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.143, pp.123-169, 2003-03

近代家族(Modern family)是在形成近代國家的同時產生的一種制度,與近代〈母親觀念〉的確立以及專業主婦的誕生是表裡一致的。本文從比較的角度介紹幾篇20-30年代日中女性文學中批判近代家族的作品。日本的伊藤野枝《某個妻子寫給丈夫的信》,田村俊子《她的生活》,宮本百合子《伸子》,中國的盧隠《何處是歸程》,沈櫻《舊雨》《喜筵之後》,丁玲《一九三〇年春上海(一)》等作品描寫了結婚生活後失去自我的悲哀,以及被社會拋棄後的焦躁感和孤獨感,切實地訴説了女性的自我實現在帶着愛的面紗下的近代家族中是很難實現的。日本的作品中,主人公對結婚并没有抱有很大的幻想,倒是在結婚生活開始之前,做好充足的心理準備,而結果還是以悲劇或是與家庭作對而告終。而在中國的作品中,主人公對戀愛結婚有着強烈的幻想,因而在之後所面對的對結婚生活的幻滅和失望感相當強烈,作品倒像是把重心放在了表達這種絶望的心情上。但是日本和中國的作品也有共同點:幾乎所有的作家都通過自己痛苦的親身經歷,對近代家族制度本身充滿了疑惑。至此在中國,對民國時期的文學進行闡述時,五四時期關於批判傳統家庭以及以〈戀愛神聖〉為主題的作品十分令人注目,然而很少提到女作家們描寫的對所謂〈新家庭〉的批判。但是這些作品所提及的夫婦關係的言説以及女性在新家庭中面對的社會性別等問題是在中國近代文學史上不可忽視的主題。
著者
白水 紀子
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.140, pp.414-372, 2000-12

自民国时期至社会主义时期的寡妇形象,可分为两个极端-祥林嫂类型(未生育男孩的年轻寡妇类型)及掌握强大实权的寡妇类型。本论文特别将前项类型寡妇的守节再婚状况作为中心加以讨论。在第一章民国时期的寡妇与第二章社会主义中国的寡妇中分别整理了各该时期寡妇的境遇。 结果得知自民国时期至今,跟明清时期一样,社会中对寡妇同时存在着守节与再婚两个完全相反的不同要求。就民国时期的寡妇而言,在丈夫死亡之后的状况,常受儒家道德的规范与经济等两大因素所左右,阶级愈低愈容易因经济的因素而被迫再婚的情况较多。再者,此刻被抛弃的道德规范却转变成忌讳寡妇再婚的风俗而继续留存在社会中,这时受责难的并非令其再婚的亡夫之家, 而是集中在毫无力量的寡妇身上。这种倾向到了社会主义中国还继续着,只能在「守节以终此一生」或「默从一族的决定而再婚」之中选其一,假如寡妇想以自己的意志超出这既定的框框,则将遭到家族、村里、一族还有单位的干涉。就结论而言,在中国所特有的社会构造-国与社会的二元构造基础上,阻碍寡妇的婚姻自由的,不只是经济的因素,而且也不是纯粹的礼教的影响,很明显的是与这些因素复杂地纠合在一起的宗族之存在作用是很大的。
著者
四方田 千恵 白水 紀子 赤松 美和子
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

「台湾文学における日本表象の相互性について―日本・韓国・中国文学を視野に入れて―」というテーマのもと、台湾から楊智景(中正大学)、黄美娥(台湾大学)などの気鋭の研究者を迎え、3年間で3回の国際ワークショップを行った。さらには日本統治時代を舞台とした甘耀明の大作『鬼殺』の翻訳を刊行し、甘耀明を迎えての国際シンポジウムも行い、研究成果を社会に還元した。その他、7回の国際学会を含む国内外の学会で合計13回の報告を行うなど研究成果を積極的に公開した。
著者
村田 忠禧 須川 英徳 白水 紀子 村崎 恭子 任都栗 新
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

1)日本語、中国語、韓国語における情報交換を行なううえで、人名・地名等固有名詞に使用される漢字は翻訳不能なため、その互換性確保が大きな課題となる。本研究ではそのためにどのような漢字がそれぞれの言語の情報交換用漢字符号集で不足しているのかを具体的に明らかにすることができた。2)日本語と中国語における漢字の使用状況を政治演説、国語教科書、新聞、人名地名などの分野でかなり大量な素材を用いて分析した結果、それぞれの漢字符号集に含まれる漢字のうち、日本語では4,710字、中国語においては6,593字が使用されていた。日本語の場合にはJIS漢字符号集の約4分の3にすぎない。中国語の場合にはGB漢字符号集の漢字総数とほぼ等しい。JIS漢字符号集には現実の現代日本語で使用されることのない漢字がかなり多く、再考を要する漢字符号集であることが明らかになった。3)それぞれの言語の漢字情報を99.9%をカバーするのに、日本語の場合には約2,800字、中国語の場合には約4,300字が必要であるが、日本語も中国語もいずれをも99.9%カバーできるようにするためには4,700字以下の漢字集合でよいことが判明した。これは東アジアで漢字情報を共有化するうえの貴重なデータといえる。4)日本と中国での中学校の国語教科書における漢字使用状況を分析した結果、学校教育や外国語として日本語や中国語を学ぶ人への漢字教育を行なううえの役立つデータが集まった。5)漢字をそれぞれの言語特有のものと考えるのではなく、東アジア共通の文字体系として考えることが大切であり、日本語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国・朝鮮語の共同実態調査が必要であることが明確になった。