著者
百瀬 容美子 伊藤 宏
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.38, pp.297-305, 2017-12

本研究は,日本トップ水準の先天全盲ゴールボール選手の守備場面におけるイメージ生成構造を解明して,ゴールボール版の視覚障害児童・生徒・成人向け運動イメージ生成評価基準の項目作成することを目的とした.個人別態度構造分析の結果,1)音を聞いて攻撃者となるボールを持っている相手選手を特定する,2)その選手から投げられるボールの道筋と守備防壁となる味方同士の重なりを想定する,3)センターポジションでボールを待ち守備するという3 つの構造が見出された.この知見に基づいて,「ボールが弾む軌跡をイメージすることができますか?」「自分と味方、相手、ボールの動きを俯瞰的にイメージすることができますか?」といった20 項目,7 段階評定の質問項目を作成した.今後の課題は,信頼性と妥当性の確認を行うことである.
著者
百瀬 容美子 伊藤 宏
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.281-293, 2017-03

本研究では,先天全盲選手向け運動イメージ生成尺度の原案を提案することを目的とした.そのために,我が国トップ水準にあるブライドサッカー選手1 名のPAC(個人別イメージ構造)分析を行った.その結果,先天全盲選手ならではのイメージの利用として,1)運動イメージを描く上で競技場であるピッチに対する全体的な俯瞰図としてイメージしていること.2)自分の動きと相手選手との相互距離感をイメージしていること,3)自分と味方選手との距離感,味方のゴールキーパーとの距離感も考慮に入れた空間的なイメージをしていたことが判明した.こうした新たな知見である3 カテゴリーに関して,国内外を通して高い信頼性と妥当性が確認されている視覚心像鮮明性質問紙(Vividness of Mental Imagery Questionnaire:VVIQ) に倣い,5 件法で20 項目からなる先天全盲選手向け運動イメージ生成尺度原案が作成された.