著者
盛岡 実 萩原 宏俊 坂井 悦郎 大門 正機
出版者
日本コンクリート工学協会
雑誌
コンクリート工学年次論文報告集 (ISSN:13404741)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.157-162, 1999-06-01
参考文献数
11
被引用文献数
7

膨張材を混和したセメントペーストの化学収縮は無混和のセメントペーストと比較して大きい。膨張材無混和のペーストは自己収縮を示したが,膨張材を混和したセメントペーストは自己膨張を示した。自己体積変化と化学収縮の差より,水和物によって埋められなかった空隙について検討した。膨張材を混和したセメントペーストは,無混和のペーストと比較して結合水量が大きく,化学収縮も大きい一方で,自己膨張を示したことより,水和物によって埋められなかった空隙の他に,水和物によって創り出された空隙が存在することが明らかとなった。
著者
庄司 慎 盛岡 実 横関 康祐 今本 啓一
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.215-221, 2016
被引用文献数
1

<p>セメントペーストを強制的に炭酸化し、加熱に伴う変化を検討した。封緘養生したセメントペーストは400℃以上に加熱すると水酸化カルシウムが分解し、0.1μm程度の空隙が増加した。一方、強制炭酸化養生を施したセメントペーストは600℃まで加熱しても相組成の変化や空隙構造に大きな変化は見られなかった。700℃に加熱すると、0.01μm程度の空隙が増加した。また、水硬性に乏しく炭酸化に活性が高いγ-C<sub>2</sub>Sを結合材の一部として使用したところ、加熱後の空隙量は減少した。</p>