著者
原田 まつ子 相良 多喜子 宇和川 小百合 塩入 輝恵 斎藤 禮子 平山 智美 西村 純一 苫米地 孝之助
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.403-411, 1995 (Released:2010-04-30)
参考文献数
24

石川県金沢市内に在住する単身赴任の男性37人を対象に, 健康状態, 栄養素及び食品群別摂取量状況調査, 性格調査 (谷田部・ギルフォード法) を行い, 単身赴任歴3年未満と3年以上, 性格の情緒安定因子と向性因子の性格特性とこれらとの関連を検討し, 次の結果を得た。1) 単身赴任歴の3年未満の者は, 3年以上に比べて“風邪をひきやすい”と回答した者が多く (p<0.05), 関連の度合が大きい。2) 単身赴任歴の3年未満の者は, 3年以上に比べて, 栄養素の摂取量でみると, ビタミンAを除く全ての栄養素が低値であり, 食品群別において, 特に緑黄色野菜の摂取量が少ない (p<0.05)。3) 情緒不安定な者は平均または安定な者に比べ, また, 積極型の者は平均または消極型の者に比べ“風邪をひきやすい”と回答した者が多く, 有意差が認められた (p<0.05)。4) 栄養素及び食品群別摂取量では, 情緒不安定な者は鉄, 野菜類の摂取量が有意に少なく, また, カルシウム, ビタミンC, 豆類も野菜類と同様に, 情緒不安定の者のほうが摂取量が少なかった。一方, 積極型は平均または消極型に比べ, 脂質量が多く, 緑黄色野菜の摂取量は有意に低値で, ビタミンCは少なかった。5) 性格特性の情緒安定因子とは, カルシウム, 鉄, 豆類, 野菜類が, また, 向性因子には脂質, ビタミンC, 乳類, 緑黄色野菜とに関連が認められた。
著者
相良 多喜子 中村 裕之 三辺 義雄 人見 嘉哲 神林 康弘 日比野 由利
出版者
金沢学院
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

自閉症傾向児の早期発見のための指標を構築する目的で1407名の3-5歳児を対象とした聞き取り調査を行った。自閉症傾向に対して喘鳴と鼻アレルギー、性別(男児)、出生順位(第1子)、喫煙と間に有意な関連が見られた。また「独特の興味・こだわり行動」の項目と鼻アレルギーとの有意な関連が見られた。食育およびアレルギーの評価を含めた新しい指標によってASDをスクリーニングすることが可能であると考えられた。