著者
東 朋美 神林 康弘 藤村 政樹 大倉 徳幸 吉崎 智一 中西 清香 西條 清史 早川 和一 小林 史尚 道上 義正 人見 嘉哲 中村 裕之
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.29, no.S1, pp.s212-s217, 2014-02-20 (Released:2014-04-01)
参考文献数
33

The frequency and scale of Asian dust events have increased rapidly in East Asia since 2000. In connection with this, the effects of Asian dust (kosa) on human health, especially on allergic diseases, are major concern in Japan. We herein discuss the effects of kosa on allergic diseases, including asthma, chronic cough and Japanese cedar pollinosis. Epidemiological studies, as well as experimental studies, have demonstrated the association between kosa and the exacerbation of asthma and allergic diseases.The kosa particles increase airway inflammation as one of the major sources of atmospheric particulate matter. Furthermore the kosa particles absorb various atmospheric gases, including air pollution. Such environmental pollution enhances the response to allergens, including Japanese cedar pollen. Recently, some epidemiological studies used the kosa data obtained by the light detection and ranging (LIDAR) system, which distinguish between mineral dust and other spherical particles, by identifying differences in the shape of the particles. Further studies using the LIDAR system will help to identify the kosa aerosol components that have adverse health effects, leading to provide new strategies to prevent environmentally induced allergic diseases.
著者
服部 希世子 宇田 英典 人見 嘉哲 矢野 亮佑 西條 尚男 渡邉 直行 里見 真希 吉田 綾 大石 修 山下 剛 亀之園 明
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.170-178, 2018 (Released:2018-05-03)
参考文献数
24

目的 近年ベトナムは目覚ましい経済成長を遂げ,人々のライフスタイルが変化してきたことに伴い非感染性疾患(NCDs:Non-Communicable Disease)患者が増加している。ベトナムにおけるNCDs対策の現状と課題を明らかにし,ベトナムと日本のNCDs対策について検討する。方法 平成27年度地域保健総合推進事業(国際協力事業)として,11人の公衆衛生医師から成る調査団は平成28年1月11日~15日の日程でベトナムの首都ハノイと近郊を訪れ,WHO現地オフィス,ベトナム保健省をはじめ現地の保健医療機関を訪問し,ベトナムにおけるNCDs対策について調査を行い,意見交換を行った。結果 2014年のデータによると,ベトナムでは全年齢層の死亡原因のうちNCDsが73%を占めており,近年急激にNCDs患者が増加している。その主な行動リスクファクターは,食事,喫煙,飲酒,運動不足,である。NCDs対策を行う上での問題点として,国民のNCDsに対する認知度の低さ,地域格差のある医療,専門的な知識を持った保健医療スタッフの不足,NCDsサーベイランスが行われているものの実態を反映できていない,などが挙げられる。 ベトナムでは2002年に国家運営委員会を立ち上げNCDsプログラムを策定し,各疾患に対するスクリーニング方法や治療ガイドラインが作成されたが3次予防にとどまり,1次予防,2次予防対策が十分ではなかった。現在,WHOの技術的支援を受けながら,NCDsのリスクファクターを減らす取り組みなど予防に重点を置いた対策が始まったばかりである。結論 今後,ベトナムのNCDs予防対策が国民1人1人に行き届くことが求められており,日本の健康日本21のような国民運動,特定健診など全国規模のスクリーニング事業など参考になると思われた。また,日本における地域住民の自主的な地区組織による地域保健活動および保健師による地域への訪問活動と保健指導が地域の保健向上に大きく貢献した経験は,ベトナム国でも応用できると思われた。さらに人材不足などの課題は日本でも共通しており,幅広く健康課題に取り組む保健医療スタッフの確保と能力の強化が求められる。
著者
東 朋美 神林 康弘 藤村 政樹 大倉 徳幸 吉崎 智一 中西 清香 西條 清史 早川 和一 小林 史尚 道上 義正 人見 嘉哲 中村 裕之
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.s212-s217, 2014

The frequency and scale of Asian dust events have increased rapidly in East Asia since 2000. In connection with this, the effects of Asian dust (<i>kosa</i>) on human health, especially on allergic diseases, are major concern in Japan. We herein discuss the effects of <i>kosa</i> on allergic diseases, including asthma, chronic cough and Japanese cedar pollinosis. Epidemiological studies, as well as experimental studies, have demonstrated the association between <i>kosa</i> and the exacerbation of asthma and allergic diseases.The <i>kosa</i> particles increase airway inflammation as one of the major sources of atmospheric particulate matter. Furthermore the <i>kosa</i> particles absorb various atmospheric gases, including air pollution. Such environmental pollution enhances the response to allergens, including Japanese cedar pollen. Recently, some epidemiological studies used the <i>kosa</i> data obtained by the light detection and ranging (LIDAR) system, which distinguish between mineral dust and other spherical particles, by identifying differences in the shape of the particles. Further studies using the LIDAR system will help to identify the <i>kosa</i> aerosol components that have adverse health effects, leading to provide new strategies to prevent environmentally induced allergic diseases.
著者
中村 裕之 人見 嘉哲 神林 康弘 日比野 由利
出版者
金沢大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

リポソームカプセルのリン脂質2重層にNKT細胞活性化物質「α-GalCer」を挿入し、スギ花粉T細胞エピトープを封入し、CTLエピトープを表面に結合することによってリポソームワクチンを構築した。インフルエンザウイルス感染およびスギ花粉症モデルマウスを対象に、リポソームワクチンを6日間、予防的に投与し、IFV抗体価を指標として検討した結果、新しいインフルエンザウイルスワクチンの有効性が証明された。
著者
相良 多喜子 中村 裕之 三辺 義雄 人見 嘉哲 神林 康弘 日比野 由利
出版者
金沢学院
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

自閉症傾向児の早期発見のための指標を構築する目的で1407名の3-5歳児を対象とした聞き取り調査を行った。自閉症傾向に対して喘鳴と鼻アレルギー、性別(男児)、出生順位(第1子)、喫煙と間に有意な関連が見られた。また「独特の興味・こだわり行動」の項目と鼻アレルギーとの有意な関連が見られた。食育およびアレルギーの評価を含めた新しい指標によってASDをスクリーニングすることが可能であると考えられた。