著者
中島 明日香 岩村 誠 矢田 健
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.3, pp.304-309, 2015-10-14

サイバー攻撃の原因の一つとしてソフトウェア中に存在する脆弱性が挙げられる.その中でも,ソフトウェア開発過程において脆弱性部分のソースコードが複製される事 (コードクローン) により発生する脆弱性がある.本研究では実行ファイルを対象に,コードクローンにより生じた脆弱性の発見手法を提案する.具体的には,過去に発見された脆弱性部分から機械語命令を抽出しオペランドを正規化した後,類似文字列検索アルゴリズムを用いて複製先の脆弱性を発見する.提案手法の有効性を示すため,実在のコードクローンの脆弱性を利用し脆弱性の複製元箇所と複製先ソフトウェア間との類似度算出を行った結果,最低でも 60.7%の類似度が算出された.また,本提案手法を用いて実行ファイル 40945 個に対して検査を実施した所,実際に過去コードクローンの脆弱性であったものを発見した.
著者
中村 信元 尾崎 修治 安倍 正博 松本 俊夫 矢田 健一郎 神野 雅 原田 武志 藤井 志朗 三木 浩和 中野 綾子 賀川 久美子 竹内 恭子
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.690-695, 2010

67歳男性,背部痛を契機に2001年10月に多発性骨髄腫IgA-<i>&lambda;</i> stage IIIAと診断された。VAD療法5コース後の2003年3月に自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を行うも再発した。以後,サリドマイド療法などを行うも再燃し,2007年6月入院した。入院後のボルテゾミブ(Bor)療法で,2度の腫瘍崩壊症候群をきたした。その後のCTで右肺上葉,膵尾部,脾臓の腫瘤が急速に出現し,ミカファンギンやボリコナゾールを投与するも,入院85日後に死亡した。剖検で,肺,脾臓に多発性の真菌塊と出血性梗塞が認められ,僧帽弁には真菌塊の疣贅を認め,組織学的に播種性接合菌症と診断した。Bor療法後の腫瘍崩壊によるアシドーシスや,コントロール不良の糖尿病,輸血による鉄過剰,抗真菌薬投与中のブレークスルー感染症などが発症の誘因と考えられた。
著者
辻岡 貴之 和田 秀穂 矢田 健一郎 末盛 晋一郎 山田 治 杉原 尚 定平 吉都
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.91, no.6, pp.1873-1875, 2002-06-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
8

精巣原発悪性リンパ腫(Primary testicular lymphoma:以下PTL)はstage Iでも精巣摘出術と化学療法のみでは対側精巣と中枢神経系に再発しやすい予後不良の疾患である.今回,我々は初回治療として対側精巣照射及び髄注療法を加えたにもかかわらず, 6年後に中枢神経系に再発した症例を経験したので報告した.