著者
石井 光廣 石黒 宏昭 篠原 徹 野口 秀隆 鈴木 正男 堀川 宣明 滝本 豊 余川 浩太郎
出版者
一般社団法人 水産海洋学会
雑誌
水産海洋研究 (ISSN:09161562)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.71-78, 2020-05-25 (Released:2022-03-17)
参考文献数
20

房総沿岸で小型漁船はえ縄漁業(通称:かじき縄)によって漁獲されるメバチ大型魚の漁獲特性を整理した.かじき縄は,11月から翌年6月頃に房総沿岸の黒潮流路周辺で,日中に釣針の到達深度約70 mの浅縄操業を行い,主に尾叉長110 cm以上のメバチを漁獲していた.メバチの漁獲位置の月平均表面水温は18.5–23.2°Cであり,これまでのメバチの知見と異なり,日中に水深が浅く高水温の海域で漁獲されていた.
著者
石井 光廣 加藤 正人
出版者
千葉県水産研究センター
巻号頁・発行日
no.4, pp.7-15, 2005 (Released:2011-03-05)

1)東京湾に発生する貧酸素水塊の分布(底層の溶存酸素量分布)と底びき網によるスズキの漁獲位置について水塊分布とスズキ漁獲位置との対応関係について検討した。2)春季-秋季に発生する貧酸素水塊の規模にともないスズキは東京湾の富津岬以南に移動すると考えた。3)夏季湾内に残っていたスズキは、貧酸素水塊を避けるように分布し、とくに貧酸素水塊と貧酸素水塊外の境界付近で多く分布することがある。
著者
田中 種雄 石井 光廣
出版者
千葉県水産研究センター
雑誌
千葉県水産研究センター研究報告 (ISSN:13472534)
巻号頁・発行日
no.3, pp.31-35, 2004-03

1)本県のタチウオの漁獲量は近年激しい変動を示し、まき網の減少が著しい(2000年を除く)。2)各地区の銘柄別体長組成は、駿河湾産タチウオの各年齢群の大きさに対応している可能性があるが、今後、耳石を用いた年齢査定により裏付ける必要がある。3)金谷港に水揚げされるタチウオについて、体長と体重、全長、頭長、体高の関係を求めた。4)内房、内湾域のタチウオは、エビ類主体の甲殻類とメゴチ、イワシ類主体の魚類を主に餌としている。同種のタチウオ、頭足類も胃内から検出された。5)生殖腺熟度指数の変化から、産卵期は4-10月で、盛期は9-10月と推定された。6)体長25cm前後では雄の割合が高く、大きくなるに従い雌が増加し、34cm以上では全て雌であった。