著者
鈴木 賢 高見澤 磨 石塚 迅 坂口 一成 宇田川 幸則 崔 光日 川島 真 石井 知章
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

国家と市場の間の市民社会に射照することにより、中国の権威主義的政治と市場経済という組合せが、いかなる構造によって接合されているかを解明した。民間組織は意図的に不安定な法的地位におかれ、自主的活動空間を偶然的にしか与えられず、社会は政治に飼い慣らされている。共産党が国家、市場ばかりか、社会にまで浸透し、国全体を覆い尽くす存在として君臨し続けている。しかし、悪化する環境、労働、差別、弱者、食品安全の問題など、政治制度と経済システムの軋みは、外部不経済となって拡大し、有効な処方箋の提示が急務である。政治の民主化によるミスマッチ解消というシナリオはなお見通せず、宛てなく徘徊を続けている。