著者
石崎 良 和田 充紀
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.77-87, 2017-10-25

本研究の目的は,肢体不自由(脳性まひ)のある児童生徒の生活の基盤となる「食事場面」において,一人で食べることができる能力の高まりに焦点をあてた取組について報告した。学校給食を媒介とした直接的な指導及び自立活動の時間の指導における間接的な指導を組み合わせ,「一人で食べる力」を身に付けるための具体的な支援の在り方について考察した。加えて,食事場面での指導支援をアクティブ・ラーニングの視点から考察することで,障害のある子供のアクティブ・ラーニング型の授業支援について考察した。また,個別の教育支援計画及び個別の指導計画に基づいた教師間,教師と作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)との連携,家庭への浸透や利用する福祉施設等での食事場面での自立を視野に入れた学校との連携の取組について,「チーム学校」の視点から報告した。
著者
石崎 良太 赤石 美奈
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.555-556, 2015-03-17

世間一般の評判に基づく人気ランキング等は、人それぞれで感じ方が異なるため、その要因が非常にあいまいである。そこで本研究では、人気のように要因が不明確な事象について、その要因を明らかにすることを目的とする。本論ではAKB48グループを題材として扱い、SNS上のフォロワー数を人気の指標とみなし、目的変数とする。ここでは、人気の要因は、各人のコミュニケーション能力に帰すると考える。このコミュニケーション能力を表す指標として、発言力や語威力などを定義し、それぞれ記事やコメントの投稿数や単語種類数等から数値化して求める。そして、ここで立てた仮説内の要因を、説明変数候補とし、目的変数に対して回帰分析を行い、この仮説に対する有用性を示す。
著者
加藤 駿 石崎 良祐 三橋 亮太 清水 智恵 島田 順 普後 一
出版者
社団法人 日本蚕糸学会
雑誌
蚕糸・昆虫バイオテック (ISSN:18810551)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.1_039-1_042, 2014 (Released:2014-05-26)
参考文献数
7

2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故で,福島県内は放射性物質の甚大な汚染をうけた。桑園とクヌギ畑の土壌,桑やクヌギ葉,幼虫,蛹,繭等の放射性物質濃度の測定,作業環境の空間放射線量等の具体的なデータを収集し,養蚕業や天蚕業に及ぼす放射性物質の影響について考察した。調査地の空間放射線量測定の結果,飼育室内の空間放射線量は,圃場に比較して特段高い値ではなかった。2012年5月と9月測定時の桑園およびクヌギ畑土壌中の放射性Cs濃度は,Cs-134,Cs-137ともに1000Bq/kg以上の値を示していた。しかし,9月時点の桑葉とクヌギ葉の放射性Cs濃度は,いずれも厚生労働省の定める一般食品中の基準値(100Bq/kg)を下回っていた。カイコ幼虫,蛹と繭についてはCs-134,Cs-137ともに検出限界値以下であった。天蚕の繭からはCs-134が20.7Bq/kg,Cs-137は36.3Bq/kg検出された。これらの結果から,福島県での養蚕業あるいは天蚕業への放射性物質の直接的な影響はないと考察した。