- 著者
 
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             樋口 輝美
             
             堀田 直
             
             石川 由美子
             
             山道 慎也
             
             會所 拓斗
             
             二階堂 杏子
             
             瀬戸口 晴美
             
             山崎 俊男
             
             大川 恵里奈
             
             安藤 英之
             
             及川 治
             
             小林 伸一郎
             
             阿部 雅紀
             
             岡田 一義
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人 日本透析医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.48, no.8, pp.477-482, 2015 (Released:2015-08-28)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 21
 
          
          
        
        
        
        症例は58歳男性. 糖尿病性腎症による末期腎不全にて血液透析を導入された. 心エコー検査で, EFは48.9%で, E/e’も19.5と収縮障害と拡張障害を認め, LVMIも151g/m2と左室肥大を認めた. ESAsはrHuEPOを9,000単位/週を使用し, ERIはrHuEPO doses/kg/g/dL/週として算出し, 13.5と比較的高値を認め, レボカルニチン1,200mg/日で内服療法を開始した. 開始前と1年後の経過で, EFは48.9%から72.7%, LVMIも151g/m2から107g/m2, NT-proBNPは12,800pg/mLから7,850pg/mLへと改善した. 内服開始前の使用rHuEPOは9,000単位/週で, 開始前のERIは13.5と高値であったが, rHuEPOは3,000単位/週に減量し, ERIは3.9まで低下した. 動脈硬化症の指標のbaPWVは1,832cm/secから1,545cm/secと改善した. また上腕筋面積は, 32.9cm2から39.3cm2に上昇し, ALT, ASTは12U/L, 14U/Lで, それぞれ9U/Lと軽度低下した. レボカルニチンの投与により, 種々のパラメーターが改善した症例を経験したので報告する.