著者
大竹 安史 福田 衛 石田 裕樹 中村 博彦 花北 順哉 高橋 敏行 兼松 龍 南 学 妹尾 誠
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1198-1210, 2021-11-10

Point・Anterior cervical foraminotomyは最小限の骨削除を行うことで固定を回避しつつ,神経根をピンポイントに除圧する術式である.・可能な限り支持組織を温存することと,最大限の神経除圧を行うことは相反する概念であり,これらのバランスをとるのに習熟を要する.・狭い術野で正確に神経根に至るためには,解剖学的知識,術中の良好なorientationが肝要である.
著者
石川 耕平 佐藤 憲市 伊東 民雄 尾崎 義丸 浅野目 卓 山口 陽平 石田 裕樹 石塚 智明 岡村 尚泰 渕崎 智紀 谷川 聖 田中 伸哉 中村 博彦
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.9, pp.688-693, 2017 (Released:2017-09-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

Tumefactive multiple sclerosis (MS) は広範な浮腫や巨大な病変を形成することから, 脳腫瘍と鑑別が困難な例が多い. 本症例は66歳男性で右上下肢の単純部分痙攣発作で発症した. 左前頭葉の病変は画像上悪性グリオーマが疑われ摘出術が行われたが, 病理検査で脱髄性の所見や広範な出血および壊死像, Creutzfeldt cellを認めたことからtumefactive MSの診断に至った. 診断には病理検査が決定的となるが, 画像上病変部の血流上昇を認めないことが悪性グリオーマとの鑑別点と考えられた.