著者
研谷 紀夫 内藤 求
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.57-62, 2009-05-16
被引用文献数
1

歴史上の人名には様々な「異名同人」などが存在し、歴史的な情報を扱う場合はこれらの統制を行うことが望ましい。現在ではそれらを制御するための共有化されたデータベースは存在しないが、主要な人名に関する構造化されたデータベースを構築し、標準的なデータ記述言語によって構造化された人名典拠情報を構築する必要がある。本研究では、これらの背景を踏まえて、トピックマップ形式を用いて、構造化された様々な事物相互の関係が分かる人名典拠情報を構築した。
著者
研谷 紀夫
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、歴史的な人名典拠情報を、APIを使用してDigital Cultural Heritageに提供し、利用することの妥当性を実証することを目的とする研究である。研究期間において行った実証実験では、歴史的な人名などを中心とした、人名典拠情報を典拠情報サーバ(A)からAPIを用いて文化資源をデジタル化したDigital Cultural Heritage(以下DCH)(B)に提供する実証実験を行い、その有効性を検証した。また、(A)において、複数の人名を検索し、それぞれの共通点や人間関係を介したつながりを明らかにするような検索機能を設けた。この機能は、典拠の履歴情報の掲載された、所属組織や家、生没年などから共通のバックグラウンドを導き出すとともに、これらの共通情報をヒントに、血縁や師弟関係などについて示された人間関係のつながりを最短の経路で導き出す機能を持っている。これらの機能を活用することによって、これまで、多くの時間が必要だった、人間関係のネットワークを明らかにする支援ツールとしても役立つデータベースである。そして、サーバの(A)に格納した具体的な人名としては、戦前期の皇族・華族と写真師に関する人名典拠情報をその対象とした。また、(B)のDCHには絵葉書や、歴史的な写真を格納して、各写真を用いた戦前期の皇族・華族・政治家の写真イメージとそれを担った写真師を対象とする表象文化研究に活用し、その有効性を実証した。本研究では、上述のように、一か所に集約した典拠情報を、APIによりDCHに配信し、活用するモデルを示すとともに、具体的な実証実験を通して、DCHにおけるその活用方法とその有効性を示した。本研究の成果は、今後の日本における人名典拠情報の具体的な整備方法と活用方法のあり方を示す点に意義がある。
著者
研谷 紀夫 内藤 求
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.57-62, 2009-05-16 (Released:2009-06-27)

歴史上の人名には様々な「異名同人」などが存在し、歴史的な情報を扱う場合はこれらの統制を行うことが望ましい。現在ではそれらを制御するための共有化されたデータベースは存在しないが、主要な人名に関する構造化されたデータベースを構築し、標準的なデータ記述言語によって構造化された人名典拠情報を構築する必要がある。本研究では、これらの背景を踏まえて、トピックマップ形式を用いて、構造化された様々な事物相互の関係が分かる人名典拠情報を構築した。