著者
萬谷 直樹 岡 洋志 佐橋 佳郎 鈴木 理央 綾部 原子 鈴木 まゆみ 神山 博史 長田 潤 木村 容子 伊藤 隆
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.197-202, 2015 (Released:2015-11-05)
参考文献数
27
被引用文献数
17 14

甘草による偽アルドステロン症の頻度については十分にわかっていない。われわれは甘草の1日量と偽アルドステロン症の頻度の関係について,過去の臨床研究を調査した。甘草を1日1g 使用した患者での偽アルドステロン症の頻度は1.0%(平均)であった。1日2g,4g,6g での頻度はそれぞれ1.7%(平均),3.3%,11.1%(平均)であった。過去の文献において,偽アルドステロン症発症頻度の用量依存的な傾向が示唆された。
著者
鈴木 理央 岡 洋志 萬谷 直樹 渡邊 妙子 神山 博史 長崎 直美
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.250-254, 2017 (Released:2017-12-26)
参考文献数
18
被引用文献数
3

顔面痛のある38歳女性。三叉神経痛と診断され,カルバマゼピンで痛みはある程度軽減していたが,漢方治療を希望して来院した。30年前の事故で顔面を強打した既往を手掛かりに,治打撲一方をカルバマゼピンと併用したところ痛みは改善し,高木の圧痛点も軽減もしくは消失し,最終的にカルバマゼピンを廃薬できた。外傷の既往と高木の圧痛点を認める神経痛症例には,同薬を試みる価値があると思われた。