著者
福原 長寿
出版者
静岡大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

本研究では、産業プロセス排出のCO2を、CO2の分離操作なしに空気成分と混在したまま、25℃程度の常温域で高効率・高選択的に、かつ大量にCH4に変換する触媒反応場を創製する。そして、この反応場の触媒機構を解明し、CO2資源化技術の新学理を開拓する。研究のポイントは、構造体触媒反応場によってCO2を常温域で効率的なメタン変換を大量規模で行なうことである。通常の報告例では300℃程度で実施されるCO2のメタン化反応を、常温域で実施することは世界で未だ報告例はないことから、本研究で開拓する技術によって世界に先駆けたCO2の資源化ルートを開拓する。
著者
ラーチャハート サコーン 鈴木 雄詞 早川 耕太郎 渡部 綾 河野 芳海 福原 長寿
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
石油学会 年会・秋季大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

Ni/CeO<sub>2</sub>系のハニカム型構造体触媒における構造様式の違いがCO<sub>2</sub>のメタン化特性に及ぼす影響を調査した。ストレートチャネルにより構成されるプレーン様式の構造体触媒に比べて,流路部を短く分割し,間に空隙を設けたセグメント様式の構造体触媒が高い反応性を示した。セグメント様式の反応場はNu数とSh数が大きく,この物質・熱移動の促進が高い反応性の一因であると推測された。
著者
福原 長寿 河野 芳海 渡部 綾 立元 雄治
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

CO2などのC1系小分子の高速で高効率な物質変換を目的に,水素によるメタン化反応のための構造体触媒反応システムを構築した。また,生成するCH4のドライ改質用構造体触媒システムや,CH4を分解してH2と炭素材を製造する構造体触媒システムを構築した。各反応用の構造体触媒は,Wash coat法やゾル-ゲル法と無電解めっきの組み合わせ法で調製したNi系触媒をベースとした。触媒活性と触媒寿命の観点から,各反応に対していずれの構造体触媒とも高い触媒機能性を発揮することがわかった。そして,構築した各触媒反応システムはC1系小分子を有用なエネルギー資源や炭素資源に高度に変換するシステムであることもわかった。