著者
福尾 実人 村木 里志
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.515-522, 2020 (Released:2020-12-18)
参考文献数
55

【目的】本研究の目的は,要介護高齢者の身体機能と身体各部位筋量の特徴を検討することである。【方法】対象は65 歳以上の地域在住男性高齢者53 名とし,健常高齢者(以下,健常群)と要介護高齢者(以下,要介護群)に分類した。身体機能の評価には,基本チェックリスト下位項目のNo.6 ~10 の質問を用いた。超音波B モード法を用いて身体8 部位の筋厚の測定に加え,身長,体重,BMI を測定した。【結果】要介護群は健常群よりも身体機能の総得点およびそれぞれの項目の得点が高かった。下腿前部および後部の筋厚のみ健常群よりも要介護群が有意に小さかった。【結論】要介護男性高齢者の場合,特に下腿前部と後部の筋量は低下することが示唆された。
著者
福尾 実人 村木 里志
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11759, (Released:2020-08-12)
参考文献数
55

【目的】本研究の目的は,要介護高齢者の身体機能と身体各部位筋量の特徴を検討することである。【方法】対象は65 歳以上の地域在住男性高齢者53 名とし,健常高齢者(以下,健常群)と要介護高齢者(以下,要介護群)に分類した。身体機能の評価には,基本チェックリスト下位項目のNo.6 ~10 の質問を用いた。超音波B モード法を用いて身体8 部位の筋厚の測定に加え,身長,体重,BMI を測定した。【結果】要介護群は健常群よりも身体機能の総得点およびそれぞれの項目の得点が高かった。下腿前部および後部の筋厚のみ健常群よりも要介護群が有意に小さかった。【結論】要介護男性高齢者の場合,特に下腿前部と後部の筋量は低下することが示唆された。
著者
福尾 実人 田中 聡 大田尾 浩
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.793-797, 2014 (Released:2014-10-30)
参考文献数
22
被引用文献数
1

〔目的〕本研究は,地域在住高齢者の階段昇降動作が運動機能と活動量・心身機能に影響を及ぼす因子を検討した.〔対象〕65歳以上の地域在住高齢者37名とした.〔方法〕対象者を階段昇降自立群と階段昇降非自立群に分け,運動機能と活動量・心身機能を測定し,比較検討した.〔結果〕階段昇降非自立群では階段昇降自立群と比べ,life-space assessment(LSA),fall efficacy scale(FES),握力,連続歩行距離,主観的健康感,過去1年間の転倒経験の有無が有意に低い値を示した.〔結語〕本研究結果から階段昇降動作の評価は,高齢者の要支援・要介護への早期発見および予防につながる可能性があることが示唆された.
著者
福尾 実人
出版者
公益社団法人 広島県理学療法士会
雑誌
理学療法の臨床と研究 (ISSN:1880070X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.15, 2019 (Released:2019-07-05)

わが国は、諸外国に例をみないスピードで高齢化が進んでいる。しかも、わが国の高齢化率 は年々増加していき、2065 年には4人に 1 人が 75 歳以上の後期高齢者になると推計されてい る。この後期高齢者の特徴の1つには心身の機能の減弱が原因となるフレイルが挙げられてい る。フレイルは、要支援・要介護に至る原因となる。また、フレイルは加齢により有病率が高 くなるため早期の対策および介護予防が重要となる。フレイルの中核要因はサルコペニアであ り、早期に筋力および筋量の低下を引き起こす。一般に加齢による筋委縮は、上肢筋よりも下 肢筋で著しいと報告されている。特に若年者は高齢者と比べて大腿部の筋量減少を認めている。 しかし、フレイル高齢者では下肢筋群以外にも上腕部および肩甲骨下部の筋量の低下が示され ている。そのため、フレイル高齢者では下肢以外にも上腕および肩甲骨下部の骨格筋量増加を 目的としたレジスタンス運動を行う必要がある。