著者
小田 康友 福森 則男 坂本 麻衣子
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.2019-021, 2019 (Released:2019-09-27)
参考文献数
11

佐賀大学ではアクティブ・ラーニングを中心とした教育改善に取り組んできた.2001年にハワイ大学と提携してPBL(Problem-based Learning:問題基盤型学習)を導入し,2008年にはPBLを半減させてDuke-NUS(Singapore)大学方式のTBL(Team-based Learning:チーム基盤型学習)を併用し,さらに2016年にはTBLを廃止してCBL(Case-based Lecture:症例基盤型講義)とPBLの併用へと転換した.それは,受動的学修から能動的学修への転換の壁,学生の網羅的な知識基盤の構築と問題解決能力養成のバランス,運営コストに対する学習効率の問題に対処するための取組であった.本論ではこれらの経緯を総括し,医学教育におけるアクティブ・ラーニングの課題と展望を述べる.
著者
坂西 雄太 原 めぐみ 福森 則男 草場 鉄周 田中 恵太郎 杉岡 隆 日本プライマリ・ケア連合学会ワクチン・プロジェクトチーム
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.254-259, 2014 (Released:2014-09-26)
参考文献数
30
被引用文献数
1 2

目的 : わが国のプライマリ・ケア医のワクチンの接種状況, 接種推奨の割合および障壁を明らかにする.方法 : 2012年に日本プライマリ・ケア連合学会に属する医師から3000名を無作為抽出し質問紙調査を行った.結果 : 卒後2年以内など119名を除外した2881名のうち, 744名より回答を得た (有効回答率25.8%). 接種状況および接種推奨の割合は, 定期接種が29.0~91.4%および58.2~70.2%, 任意接種が15.2~89.5%および14.1~50.9%であった. 定期接種推奨の際の医師側の障壁は, 接種スケジュールの複雑さ, 被接種者・保護者の考えが多く, 被接種者側の障壁は, ワクチンの安全性, 対象疾患の理解不足が多かった. 任意接種推奨の障壁は医師, 被接種者側ともに, 接種費用負担, 安全性が多かった.結論 : わが国のプライマリ・ケア医のワクチンの接種状況, 接種推奨の割合および障壁の現状が明らかとなった.