著者
原 めぐみ 大藤 さとこ 福島 若葉 廣田 良夫
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.153-160, 2013 (Released:2013-09-28)
参考文献数
21

Influenza vaccination is the most effective method of preventing influenza and its complications. In the 2009 influenza A (H1N1) pandemic, monovalent strain-specific pandemic vaccines were developed rapidly. However, they were only available in limited supply at the initial stage of the vaccination campaign. Thus, tiered use of vaccines, after careful prioritization and determination of dose per individual, was important to maximize the benefit of the available doses. In this study, the principles and methods of epidemiological evaluation of influenza vaccines were investigated, focusing on the immunogenicity and effectiveness. The results of the study of the 2009/H1N1 pandemic will then be detailed.
著者
宮本 淳 出口 寿久 伊藤 一馬 川西 奈津美 河野 未幸 鈴木 里奈 高原 めぐみ 中川 紗百合 柳川 仁美 細川 敏幸
出版者
北海道大学高等教育推進機構
雑誌
高等教育ジャーナル : 高等教育と生涯学習 (ISSN:13419374)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.49-54, 2018-05

Institutional research (hereafter referred to as “IR?) activities in Japanese universities have shifted from the introductory stage in which organizations were set up to the productive period of embodying their activities. The fundamental task of IR relating to education is to collect data from a questionnaire survey of students about their learning activities and various teaching data as provided by the university administrative office, and to thereby objectively determine the strengths and weaknesses of the university. Furthermore, it is important to promote detailed analysis by collaborating with each department in the university to make use of this in educational improvement. However, the IR organization structure varies depending on the university. Therefore, it is difficult to use a single educational evaluation model commonly applied to every university. For this reason, the IR staff at each university is seeking a number of concrete examples leading to educational improvement such as the type of data used, analysis examples, and useful procedures. In this paper, we report examples of IR seminars held by Hokkaido University through collaboration with the administrative staff and faculties. This is an important and meaningful example of one type of IR activity.
著者
三沢 岳志 砂原 めぐみ 田村 隆生 三橋 敬憲 矢部 悟
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.94-98, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

技術戦略や事業戦略を策定する上で重要であるコア技術について,技術情報を用いて特定する手法を開発した。対象企業の特許情報からFIを技術区分として生存特許シェアと自社引用比率を用いてコア技術領域を絞り込み,テキストマイニングでその候補を抽出した後,非特許情報を使って具体的にコア技術を特定する。最後に論文や雑誌,Webなどの広範な非特許情報を用いてコア技術の検証を行う。コア技術の抽出及び特定の手法としては,技術や特許に詳しくないスタッフでも利用可能と考えられることから有用な方法であると考える。さらに,この手法を使う際に留意すべき点も検討した。
著者
野老 美紀子 大野 浩史 青栁 奈央 立木 都 園原 めぐみ 小島 正愛 浅野 恵美子 福永 憲隆 浅田 義正
出版者
公益社団法人 日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第109回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.P-46, 2016 (Released:2016-09-16)

【目的】抗セントロメア抗体(ACA)は抗核抗体(ANA)の1つであり,細胞核のセントロメアに対する自己抗体である。近年,不妊患者の一部にACAを高値で持つ患者が存在し,その胚では高頻度に多前核が形成されることが報告されている。しかしながら,ACA陽性者において多前核形成率が高くなる原因は明らかになっていない。そこで本検討では,ACA陽性者から得られた多前核胚および未成熟卵子を蛍光免疫染色によって解析し多前核形成の原因を検討した。【材料および方法】当院において抗核抗体検査を行った1290症例を対象とし,ACAが陽性(ACA(+)群),ACAを除くANAが陽性(ANA(+)群),ANAが陰性(ANA(–)群)の3群に分け,各実験群における多前核形成率を比較した。さらにACA(+)群の多前核胚およびMI期卵子は,雌性染色体を認識するH3K9me3抗体を用いて蛍光免疫染色を行った。【結果】抗核抗体検査の結果,当院におけるACA(+)群は全体の0.9%(12/1290)存在していた。採卵周期あたりの多前核形成率は,ACA(+)群51.3%,ANA(+)群3.3%,ANA(–)群4.2%であり,ACA(+)群で有意に高い結果が得られた。ACA(+)群の多前核胚を蛍光免疫染色した結果,ICSI由来のすべての胚(52/52)およびC-IVF由来の85.7%(12/14)において,雄性前核が1個と雌性前核が2個以上存在していた。さらに,MI期卵子62個を染色した結果,75.8%(47/62)の卵子で雌性由来の染色体が卵子細胞質に散在している状態が観察された。【考察】通常,IVF由来の多前核胚は多精子受精が原因と考えられるが,ACA(+)群では雌性前核が複数存在していたことから,この多前核形成は卵子側に原因があることが示唆された。さらにACA(+)群ではMI期卵子で染色体の散在がみられたことから,この異常が媒精後の高頻度な多前核形成に関与していると考えられる。
著者
亀原 めぐみ 森田 みゆき
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2013

〈目的〉 本研究は、2009年発表の「高等学校家庭科における洗浄力試験教材の開発」、2011年発表の「高等学校家庭科における洗浄力試験教材の実践」を基に、その実践結果について報告するものである。2009年の研究では大学生を対象に実践を行い、その結果、この実験を用いて授業を行う有効性を得られた1)。2011年の研究では、高等学校家庭科授業時に高校生を対象に実践を行い、この実験によりどのような効果が得られるのか、また改善すべき点は何かを明確にし、教材としての有用性を高めることができた2)。そして今回の研究では、「家庭総合」被服分野の授業の教材として授業に組み込み、実践を行ったものである。実験から得られる効果は何か、より精査な教材にするに改善すべき点は何か、明確にすることを目的とする。〈方法〉 汚染布は(財)洗濯科学協会の湿式人工汚染布を用いた。汚染布を一枚ずつ渡し、各家庭で洗濯を行ってもらった。調査項目は、洗濯衣類、洗剤、洗濯物の詰め込み具合、使用した水の種類である。洗浄後の汚染布を持ち寄り、全員で見た目での比較の順位付けを行った。その結果と調査項目を一覧表にし、それを資料に衣生活管理の授業を行った。さらに全員にアンケートを実施した。実践1:高等学校家庭科「家庭総合」1年生19名。2012/2/1実施。実践2:高等学校家庭科「家庭総合」1年生20名。2012/2/5実施。実践3:高等学校家庭科「家庭総合」1年生20名。2012/2/5実施。実践4:高等学校家庭科「家庭総合」1年生16名。2012/2/5実施。実践5:高等学校家庭科「家庭総合」1年生19名。2012/2/7実施。実践6:高等学校家庭科「家庭総合」1年生19名。2012/2/7実施。〈結果〉 前回からの改良点 1)汚染布を他の洗濯物に安全ピンで留め付けることで、途中で失くす生徒はいなかった。2)教師側が用意した多様なサンプルも含めて洗浄効果の順位付けをしたことは、多くの例を示す上でもよかった。3)実験時の調査項目を4項目に絞ることで、項目が多いと取り組む意欲を削ぐといった点を、改善することができた。意識の変化 洗濯への関わりは、実践前後で次のように変化した。「ぜんぜんしない」54%→42%(減少)、「いつもする」5%→10%)、「よくする」5%→10%「時々する」12%→16%「自分のものは自分でする」10%→14%(増加)。このことから、実験を通して洗濯への興味関心が高まった事がわかる。実験時の感想から 実験の効果として次の6つが挙げられる。1)「洗濯、というものがわかった。」「汚れたものを洗うということをやって、気持ち良かった。」洗濯への興味関心を持たせられる。2)「洗濯中、時々止まることがあるのを知った。」初めて洗濯機を使い、洗浄の仕組みについて関心を持つ子もいた。3)「自分の布はあまりきれいになっていなかったのに、クラスの人のはとてもきれいになっていて驚きました。」「クラスの人が洗ってきている布を見て、洗濯はそこまで落ちるわけではないのを知った。」友達と比較することで高い興味関心を引き出せる。4)「小さくなった。布の周りの糸がほつれた。」洗浄効果以外の、洗濯による布の傷みにも気付くことができる。5)「普段から部活のユニフォームを親に洗濯してもらっているが、とても大変なことだと改めて思いました。感謝の気持ちを忘れないようにしたいです。」「家の人から、これからもやってくれるとうれしいんだけど…と言われた。」家族とのつながり・会話の一助になる。6)「『家庭科でやった』と言ったら、『じゃあ、自分のものは自分でね。』と言われ、自分の洗濯物は自分で干すところまでやるようになった。家庭科の授業を通して、家事に少し興味を持ったよ!」「洗剤のCMを気にするようになった。」興味関心の広がりが見られる。今後多くの生徒が日々の実践へとつなげていくためにはどうしたらよいか、その点を見据えた授業展開が、検討課題と言える。1) 高等学校家庭科における洗浄力試験教材の開発、亀原、森崎、森田、日本家庭科教育学会第52回大会要旨集、132-133頁(2009)2) 高等学校家庭科における洗浄力試験教材の実践、亀原、森田、日本家庭科教育学会第54回大会要旨集、176-177頁(2011)
著者
平 和也 河原 めぐみ 小沢 彩歌 清水 奈穂美 山川 正信 伊藤 美樹子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.413-420, 2020-06-15 (Released:2020-07-02)
参考文献数
13

目的 日本では,平均寿命の延伸に伴い,一般の人々が自身や家族の医療や介護ニーズの意思決定に直面する機会が増えており,Advanced Care Planning(以下,ACP)が推進されている。本研究では,ACPの動機付けと知識獲得を支援するツールとしてゲーミフィケーションを活用した試行プログラム(以下,試行プログラム)を開発し,その短期評価を目的とする。方法 2~4人でプレイするすごろく形式で,止まったマスで高齢期のリスクを提示する問題発生カードをめくり,手札(解決策カード)で解決していくゲーム形式の試行プログラムを開発し,評価のために市民公開講座を開催した。一般の参加者4人1組に研究者1人が同席し,無記名自記式質問紙調査,プレイ中の会話の録音と動画撮影を行った。質問紙の主な調査項目は,年齢,性別といった基本情報と試行プログラムの『ゲームの総合評価』,『ゲームの面白さの持続性』『ゲームの難易度』の3つの観点からの評価(5点満点)や学びになった高齢者のリスクとした。高齢者のリスクは,問題発生カードの内容を選択肢とした設問で回答を得た。また,録音データはトランスクリプト化し,ACPに関する発話の誘発や知識獲得の評価,動画データはゲームの仕様に関する評価に用いた。なお,本調査は滋賀医科大学長の許可を得て実施した。活動内容 参加者は9人であり,50歳代が3人,60歳代が5人,70歳代が1人で全員女性であった。試行プログラム評価(各5点満点で得点が高い方が高評価,高持続性,高難度)は,総合評価は平均4.1±0.6点,ゲームの面白さの持続性は平均4.0±0.8点,難易度は2.2±1.2点であり,高評価で難易度も適正であった。 ゲーム中の発話では,【高齢者のリスクについて】家族の延命治療や在宅看取り希望の療養者の救急連絡などACPにかかわる発話が誘発され,『専門職(ケアマネ)』『地域包括支援センター』などの用語の知識獲得もできていた。また,学びになった高齢者のリスクとしてもACPに関する内容が含まれていた。ただし,解決策カードの解説内容までは理解が及んでいないため,今後,副読書の作成や家庭内で実施した場合の効果検証が必要である。結論 ゲーミフィケーションを活用した試作プログラムが高齢期のリスクに関する知識の獲得および会話を誘発することが示唆された。
著者
三沢 岳志 砂原 めぐみ 田村 隆生 三橋 敬憲 矢部 悟
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第15回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.13-18, 2018 (Released:2018-06-22)

技術戦略や事業戦略を策定する上で重要であるコア技術について、技術情報を用いて特定する手法を開発した。対象企業の特許情報からFIを技術区分としてコア技術領域を絞り込み、テキストマイニングでその候補を抽出した後、非特許情報を使って具体的にコア技術を特定する。具体的には、まず特許情報からFI内での生存出願シェアと自社引用比率を用いて絞り込みを行う。その後、当該FI内の特許出願明細書中の課題に着目してテキストマイニングを行うことにより、技術課題を抽出する。その上でFIと技術課題からコア技術を特定していく。最後に論文や雑誌、Webなどの広範な非特許情報を用いてコア技術の検証を行う。コア技術の抽出及び特定の手法としては、技術や特許に詳しくないスタッフでも利用可能と考えられることから有用な方法であると考える。さらに、この手法を使う際に留意すべき点も検討した。
著者
坂西 雄太 原 めぐみ 福森 則男 草場 鉄周 田中 恵太郎 杉岡 隆 日本プライマリ・ケア連合学会ワクチン・プロジェクトチーム
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.254-259, 2014 (Released:2014-09-26)
参考文献数
30
被引用文献数
1 2

目的 : わが国のプライマリ・ケア医のワクチンの接種状況, 接種推奨の割合および障壁を明らかにする.方法 : 2012年に日本プライマリ・ケア連合学会に属する医師から3000名を無作為抽出し質問紙調査を行った.結果 : 卒後2年以内など119名を除外した2881名のうち, 744名より回答を得た (有効回答率25.8%). 接種状況および接種推奨の割合は, 定期接種が29.0~91.4%および58.2~70.2%, 任意接種が15.2~89.5%および14.1~50.9%であった. 定期接種推奨の際の医師側の障壁は, 接種スケジュールの複雑さ, 被接種者・保護者の考えが多く, 被接種者側の障壁は, ワクチンの安全性, 対象疾患の理解不足が多かった. 任意接種推奨の障壁は医師, 被接種者側ともに, 接種費用負担, 安全性が多かった.結論 : わが国のプライマリ・ケア医のワクチンの接種状況, 接種推奨の割合および障壁の現状が明らかとなった.