著者
池田 陽一 秋山 勝宏 岩本 正和
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
石油学会 年会・秋季大会講演要旨集 第59回研究発表会
巻号頁・発行日
pp.47, 2010 (Released:2010-07-19)

水素加圧、水熱条件下でセルロース分解反応について、有効な触媒、反応条件を検討した。その結果、貴金属系触媒(Ir, Pd, Pt, Rh, Ru等)を用いると、セルロースの加水分解、水素化反応が促進され、C2-C6の第一級アルコール、及びC2-C6のジオールが生成した。特に、IrCl3触媒は高い活性を示し、アルコール類約20%、ジオール類約10%収率であった。中でも1-ヘキサノール(収率11%)とエチレングリコール(収率4%)はかなり選択的に生成した。(195字)
著者
秋山 勝宏
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.499-502, 2011 (Released:2019-09-06)
参考文献数
5

「パラジウム触媒によるクロスカップリングの発展への寄与」の功績により根岸英一,鈴木 章,R. E. Heck先生らが2010年にノーベル化学賞を受賞した。クロスカップリングは1970年代から盛んに研究され,有機合成ではこの分野は日本のお家芸といえるほど,日本人の貢献が大きい。今回はクロスカップリングについて,その基本的な知識や考え方を解説する。まず総論としてクロスカップリングの反応形式や反応機構について説明し,医薬品やエレクトロニクス材料への用途について述べる。各論として代表的な反応である熊田―玉尾カップリング,根岸カップリング,鈴木―宮浦カップリングと溝呂木―Heck反応について反応の特徴や問題点について解説する。最後に,最近の研究として固定化触媒の開発や安価な鉄触媒を使用する研究を紹介する。