著者
山﨑 晃司 稲葉 修
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.257-261, 2009 (Released:2010-01-14)
参考文献数
13
被引用文献数
1

ニホンツキノワグマの分布域の拡大が,東北地域などで認められている.阿武隈山地も例外ではなく,これまでに北部地域で分布が確認されている.今回,阿武隈山地の南部地域においても,14件のツキノワグマの生息情報を得た.子連れのメスの目撃や,幼獣の死体確認があることから,同地への定着も示唆された.世紀に渡って阿武隈山地南部でのツキノワグマの出現は途絶えていたことから,同地での至急の生息状況の把握と,その結果に基づく分布域管理が求められる.
著者
佐々木 広美(池澤広美) 秋山 昌範 稲葉 修 上島 励 鎌田 洸一 川名 美佐男 堤 徳郎 芳賀 拓真 吉村 武雄 茅根 重夫
出版者
ミュージアムパーク茨城県自然博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

茨城県の貝類相の実態を明らかにするため、市民参加型調査の他、現地調査やコレクション調査など、様々な方法を通して調査を実施した。その結果、約390種、約4,400点の海産貝類コレクションが同定・整理されただけでなく、約40種の淡水産貝類、約80種の陸産貝類が確認された。また、市民参加型調査によって、農産物に被害を与える外来の陸産貝類の茨城県内の分布状況が明らかになった。これらの成果は博物館の企画展の展示や刊行物を通して広く一般に公開されるとともに、改訂版の茨城県レッドリスト種を選定するための基礎資料として活用された。