著者
田中 勝弥 山本 隆一 渡辺 宏樹 星本 弘之 土屋 文人 秋山 昌範 大江 和彦
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.183-194, 2010 (Released:2015-02-20)
参考文献数
10

本稿では,地域医療連携を促進すべく,PKIを使用した診療情報交換のためのシステムを開発したので報告する.開発したセンター中継方式の送受信システムを使用して,医療機関等の間で暗号化された診療情報をS/MIME形式でやりとりすることとし,受信先機関のみが対象情報を復号可能な機構を持たせた.診療情報の暗号化に必要な公開鍵は,医療機関を対象とした組織向け公開鍵ディレクトリを開発しこれを利用した.さらに,救急診療向けの患者基礎情報を対象として本システムを活用すべく,一定期間の蓄積可能な機能を構築した.いずれの場合も,伝送システムでの診療情報の授受や蓄積は患者の同意を得て行われなければならず,患者自らが中継システム上の自身の診療情報の登録状態を直接参照し,制御する機能も持たせた.特にPKIをベースとした広域での医療機関間の情報連携を促進するためには,本研究で開発した公開鍵ディレクトリが有用であると考える.
著者
佐々木 広美(池澤広美) 秋山 昌範 稲葉 修 上島 励 鎌田 洸一 川名 美佐男 堤 徳郎 芳賀 拓真 吉村 武雄 茅根 重夫
出版者
ミュージアムパーク茨城県自然博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

茨城県の貝類相の実態を明らかにするため、市民参加型調査の他、現地調査やコレクション調査など、様々な方法を通して調査を実施した。その結果、約390種、約4,400点の海産貝類コレクションが同定・整理されただけでなく、約40種の淡水産貝類、約80種の陸産貝類が確認された。また、市民参加型調査によって、農産物に被害を与える外来の陸産貝類の茨城県内の分布状況が明らかになった。これらの成果は博物館の企画展の展示や刊行物を通して広く一般に公開されるとともに、改訂版の茨城県レッドリスト種を選定するための基礎資料として活用された。