著者
立花 亮介 松原 崇 上原 邦昭
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

工業製品の製造現場において最も重要であることの一つは,製造された工業製品が期待される仕様を満たしていないときに,その製品を不良品であるとみなして取り除くことである.現状では異常な製品の発見や除去は人手で行うことが一般的であり,企業は異常製品の除去に対して高い人的コストを支払っている.そこで,異常検知の自動化によって製品の点検にかかるコストを削減することが求められている.最近では,画像から直接尤度を求めることが出来る深層生成モデルと呼ばれる確率モデルが提案されており,異常検知において一定の成果を達成している.しかし,工業製品はその構造が複雑かつ多様なため画像内における各部分の出現頻度が異なり,尤度が必ずしも異常度に対応せず,正しく評価できないという問題がある.そこで本論文では,深層生成モデルにおいて非正則化異常度を用いた異常検知を提案する.非正則化異常度はデータが潜在的に含有する複雑さに堅牢であり,画像内における各部分の出現頻度に依存せず評価を行える.提案手法の有効性を検証するために,工業製品の画像データに対して本手法を適用させ,異常検知性能においてその有効性を既存の手法と比較する.
著者
立花 亮介、松原 崇、上原 邦昭
雑誌
2015年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015-09-18

膨大で整理されていないデータから情報を抽出するには、教師なし学習が有効である。本稿では、深層学習手法のうちオートエンコーダーやボルツマンマシンをはじめとする教師なし学習に注目し、識別性能を比較検討する。
著者
立花 亮 田辺 利住
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

キトサン溶液を無水酢酸でアセチル化することで、キチンゲルを作製した。塩基性の細胞増殖因子は、キチンゲルに残存するアミノ基を残した場合、結合せず、ヨード酢酸でカルボキシメチル化すると、強く結合した。また、キチン結合ドメイン融合FGF2は特異的に結合し、緩衝液にはほとんど溶出しなかった。キチンを分解するリゾチームによって、キチン結合ドメイン融合FGF2は徐放された。キチンの分解に伴ってゲル外に放出されたのであるが、ゲルの成分の徐放と異なるパターンで徐放されていることから、放出された後に、再結合が起こっていると考察された。結果的に、初期バーストのない理想的な徐放システムが得られた。