著者
立花 亮介 松原 崇 上原 邦昭
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

工業製品の製造現場において最も重要であることの一つは,製造された工業製品が期待される仕様を満たしていないときに,その製品を不良品であるとみなして取り除くことである.現状では異常な製品の発見や除去は人手で行うことが一般的であり,企業は異常製品の除去に対して高い人的コストを支払っている.そこで,異常検知の自動化によって製品の点検にかかるコストを削減することが求められている.最近では,画像から直接尤度を求めることが出来る深層生成モデルと呼ばれる確率モデルが提案されており,異常検知において一定の成果を達成している.しかし,工業製品はその構造が複雑かつ多様なため画像内における各部分の出現頻度が異なり,尤度が必ずしも異常度に対応せず,正しく評価できないという問題がある.そこで本論文では,深層生成モデルにおいて非正則化異常度を用いた異常検知を提案する.非正則化異常度はデータが潜在的に含有する複雑さに堅牢であり,画像内における各部分の出現頻度に依存せず評価を行える.提案手法の有効性を検証するために,工業製品の画像データに対して本手法を適用させ,異常検知性能においてその有効性を既存の手法と比較する.
著者
吉原 輝 関 和広 上原 邦昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.4, pp.1-6, 2015-02-24

投資家が投資を行う際,株価等の数値情報の他に,新聞記事等の言語情報を基に株の売買を判断する.この判断を支援するため,これまで様々な研究が行われており,数値情報を対象にした研究では,株価の時系列データの特性が多く利用されている.これに対し,言語情報を対象にした研究では,その特性がほとんど利用されていない.これは,言語情報が株価に与える影響の時間的な変化を人手でルール化することが困難だからである.一方で,画像認識や音声認識などの分野において近年注目を集めている深層学習 (Deep Learning) は,大規模なデータから有益な特徴の抽出が可能である.そこで本研究では,深層学習のアプローチを応用し,時間的な変化を考慮した再帰的なネットワークを構築することで株価動向の推定を行う手法を提案する.入力に新聞記事のデータを用いることで,言語情報が与える影響の時間的な変化を捉えることができる.実際の新聞記事と株価のデータを用いて 10 銘柄の株価動向推定を行い,本手法の有効性を示す.
著者
吉原 輝 藤川 和樹 関 和広 上原 邦昭
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

経済指標は現実世界の様々な事象によって変動する.これらの事象は,新聞記事やマイクロブログなどの言語情報に表出するため,これらの言語情報を分析すれば,経済指標を推定できる可能性がある.しかし,発信される全ての言語情報を人手で全て分析することは難しい.一方で,近年注目を集めている深層学習は,大規模なデータから有益な特徴の抽出が可能である.本研究では,この技術を応用することで,経済指標動向の推定を行う.
著者
天野 美紀 上原 邦昭 熊野 雅仁 有木 康雄 下條 真司 春藤 憲司 塚田 清志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.915-924, 2003-03-15
被引用文献数
11

映像の編集とは,素材映像の中から編集に用いることができるショットを選択し,それらを接続する作業である.これらのショットの接続の仕方は無限に存在する.しかし,作者側の意図することを視聴者に正確に伝えることを目的として編集した場合,ある普遍的な規則が存在する.これを「映像文法」と呼ぶ.本稿では,編集作業を支援することを目的として,映像文法に基づいた自動編集システムを提案する.本システムでは,まず,素材映像からショットの切り出しと,切り出した個々のショットに対して属性値の付与が行われる.次に,映像文法をルール化したプロダクションシステムを用い,推論を重ねることによって,属性値を付与された素材映像集の中から適切なショットを選択し編集を行うようになっている.The video editing is a work to produce the final video with certain duration by finding and selecting appropriate shots from material videos and connecting them.In other to produce the excellent video,this process is generally conducted according to the set of special rules called ``video grammar''.In order to make video grammar applicable,the metadata such as shot size or camera work included in shots have to be extracted and indexed.The purpose of this study is to develop an intelligent support system for video editing system where these metadata are extracted automatically and then the video grammars are applied to them.
著者
水川 徳之、松原 崇、上原 邦昭
雑誌
2015年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015-09-18

単純な再帰ニューラルネットワークは、長い時系列データの学習が遅い、離れたデータ同士の相関を得にくいなどの欠点があるが、これを解決するため に特化したLSTMを用いることなく、より汎用性を保ったまま改良する方法を検討する。
著者
硴崎 賢一 上原 邦昭 豊田 順一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第33回, no.プログラミング言語およびソフトウェア工学, pp.497-498, 1986-10-01

人工知能の研究においてPROLOGが広く用いられている。PROLOGは基本的にインタプリタによって実行される言語であるが、大規模なシステムや実用的なシステムを構築するには、コンパイラによる処理の高速化が必須である。筆者らはPROLOGを高速に実行するためのコンパイラの実現手法に関する研究を行っており、実用的な処理系としてスーパーミニコンMV/8000 II上にC-Prologコンパイラを開発している。テールリカージョンの最適化等を行った結果、25K LIPSの処理性能を得ている。本稿では、C-Prologコンパイラで実現しているPROLOGの特性に適した使用方法と、性能評価について報告する。
著者
硴崎賢一 上原 邦昭 豊田 順一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.347-356, 1989-03-15

本論文では 研究開発や実用的なシステムの構築に適した 高速で利用しやすいPROLOG処理系の実現方式とその評価について述べる.開発した処理系では インタプリタによって実行される述語とコンパイルされ機械語によって直接実行される述語を混在して実行することができる.また 処理系が稼動している状態で プログラムのコンパイルとリンクを述語単位で順次行うことができるインクリメンタル・コンパイル機能を実現している.これらの機能は 述語間の相互呼び出しを管理するディスパッチャと呼ぶ機構によって実現されている.さらに DEC-10 PROLOGなどで問題となっていた コンパイラとインタプリタの単一化のセマンティックスの相異を解消することができる仮想PROLOGマシンの命令セットを提案している.この命令セットは 従来の最適化方式のほかにリスト処理に対する最適化方式を導入しており 高速なコンパイルドコードを生成できるという特徴を持っている.コンパイルドコードは この命令セットを中間コードとして利用し 最適化を施した後にターゲットマシンの機械語に変換して生成している.本処理系はUNIXワークステーション上に実現されており 同じデータ表現法である構造共有法を採用したPROLOGマシン比較して 約2.5倍の85K LIPSの性能が得られている.
著者
宮西 大樹 関 和広 上原 邦昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.223-234, 2012 (Released:2012-03-28)
参考文献数
32

This paper proposes a framework to predict future significance or importance of nodes of a network through link prediction. The network can be of any kind, such as a co-authorship network where nodes are authors and co-authors are linked by edges. In this example, predicting significant nodes means to discover influential authors in the future. There are existing approaches to predicting such significant nodes in a future network and they typically rely on existing relationships between nodes. However, since such relationships are dynamic and would naturally change over time (e.g., new co-authorship continues to emerge), approaches based only on the current status of the network would have limited potentiality to predict the future. In contrast, our proposed approach first predicts future links between nodes by multiple supervised classifiers and applies the RankBoost algorithm for combining the predictions such that the links would lead to more precise predictions of a centrality (significance) measure of our choice. To demonstrate the effectiveness of our proposed approach, a series of experiments are carried out on the arXiv (HEP-Th) citation data set.
著者
立花 亮介、松原 崇、上原 邦昭
雑誌
2015年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015-09-18

膨大で整理されていないデータから情報を抽出するには、教師なし学習が有効である。本稿では、深層学習手法のうちオートエンコーダーやボルツマンマシンをはじめとする教師なし学習に注目し、識別性能を比較検討する。
著者
藤岡 和暉 町田 貴史 松原 崇 上原 邦昭
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2019-MPS-123, no.2, pp.1-6, 2019-06-10

深層学習に基づく画像のモダリティ変換は, 2 つのドメインの同時分布とそれらの間の変換の学習を目的としている.特に,敵対的学習 (GAN) に基づく手法の 1 つである CycleGAN は目覚ましい結果を示している.しかし,CycleGAN による画像のモダリティ変換は,変換前後における整合性の維持が難しく,異なるドメインの大規模な訓練データを生成するパフォーマンスを低下させる.この問題を解決するために,本研究では CycleGAN を改良した.具体的には,CycleGAN では変換後の画像 1 枚のみで識別するところを,本研究では変換前後の画像をペアにして識別することで,整合性の維持を図る.また,CycleGAN と提案手法を比較するために,変換画像から生成されたデータセットを用いて YOLOv3 を訓練することにより定量的に評価した.実験結果より,提案手法がデータ増強に有効であることを示した.
著者
森川 優 中西 波瑠 稲村 直樹 近藤 伸明 小渕 浩希 大澤 輝夫 松原 崇 上原 邦昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2A401, 2018

<p>海上気象観測は安全な航海に不可欠であり、日本では一般船舶において観測結果を気象庁に報告することが求められている。しかし、雲の観測は気象測器での自動観測が困難なため、画像から自動識別する要求が生じている。これまで多くの研究で雲の種類(雲形)と雲量の分類に取り組まれてきているが、日本の海上気象観測で必要となる雲の状態までは研究されていない。そのため当研究では雲の雲形と状態を分類するための機械学習システムを開発した。まずはじめに全天球画像を撮影してデータサンプルを収集するための撮影デバイスを開発し、雲の層(下層、中層、上層)ごとに雲形と状態をラベル付けした。このデータセットをもとに、深層畳み込みニューラルネットワークを構築し、ResNet50学習モデルをfinetuningして分類した。結果として、雲形・状態ともに0.9を超える精度を達成した。</p>
著者
麻植 周 槙本 希美 上原 邦昭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.85-86, 1996-09-04

近年、マルチメディアデータベースの研究が盛んに行なわれており、動画像や映像を扱う研究も多い。しかしながらストーリを持つ動画像や映像を扱った研究は、あまりなされていない。これは、マルチメディアデータベースでアニメに代表されるようなストーリを持つ映像を扱うためには、動作や音声、さらにはそのストーリを適切に記述する必要があるためである。本研究では、ストーリを持つ映像としてアニメ「まんが日本昔ばなし」に注目し、Fillmoreの提案した格文法で用いられる格フレーム形式と、Schankの提案した概念依存表現との階層構造の内容記述によって、アニメが持つストーリや動作を表現し、検索を行なう方法について検討する。
著者
松元 貴志 上原 邦昭 豊田 順一
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.82, pp.1-8, 1987-11-18

プログラム合成システムを一般的なユーザにとって使いやすいものとすることを目的とした、自然言語仕様からの仕様獲得支援機能およびプログラム合成過程の説明機能の実現手法を提案する。本手法では、はじめに自然言語で記述された仕様を解析し、次に解析結果に対して抽象化および対象領域の常識的知識による補完を行い形式的な仕様を作成する。最後に形式的仕様を目標とする計算機言語へと詳細化しプログラムを合成する。ユーザが自然言語で記述した初期的な仕様から、最終的にプログラムを合成するまでの全過程をシステムが管理しているために、仕様記述時のユーザの漠然とした認識に溯って合成されたプログラムを説明することができる。説明時には、仕様の解析および合成の際にシステムが参照した問題領域のモデルをもとに説明を生成するようにしている。A paradigm for generating explanation on program synthesis systems is proposed. In this paradigm, the course of program construction contains two stages, namely, interpretation and synthesis stages. In interpretation stage, the system parses natural language specifications first. Then formal specifications are derived form the results of parsing, by abstracting them away from the physical world, and complementing them with domain knowledge. In synthesis stage, formal specifications are refined into programs written in a programming language. After proposing synthesized programs to users, the system can explains what it did. Explanations are generated from the domain model used in the course of program construction.
著者
藤本 典士 今中 武 上原 邦昭 豊田 順一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.906-907, 1988-09-12

現在のソフトウェア構築環境では、様々なライブラリ、ルーチンがシステム側から提供され、プログラマがこれらを利用できるようになっている。しかしながら、各ライブラリの仕様や利用法はマニュアルに頼るところが大きく、なかなか有効に利用できないのが現状である。このような問題点を解決するために、我々は既存のライブラリを有効にかつ容易に利用できるシステムのプロトタイプとしてWINCS(WINdow Class Synthesizer)を開発している。WINCSはPSI上で稼動するオブジェクト指向言語ESPが提供するウィンドウ関連のライブラリ(クラス)を有効利用するため、各クラスを既存部品として捉え、プログラマの機能要求に応じて、これらを選択・構成するプログラム開発支援システムである。
著者
是津耕司 上原 邦昭 田中 克己 木邑信夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.7, pp.73-80, 1997-01-21
被引用文献数
3

本論文では、"時刻印付ノードリンクグラブ"によるビデオ映像記述方法を提案する。時刻印付ノードリンクグラフによるビデオ映像記述は、ビデオ映像から連想される言葉や印象をキーワードに選び、これらキーワード間で関連があると思われるものどうしをリンクで結んでグラフを形成する手法である。各キーワードには、それが指し示す映像部分の時刻をつけ、ビデオ映像の時間的属性を表現している。本記述方式により、これまでは取り扱うことが難しかったストーリー性の薄い映像の記述・検索がうまく行なえることを示す。最後に、本記述方式を東映アニメ予告編映像に適用した結果をもとに考察を加える。This papaer describes the video description method using "Time-stamped Node-link Graph". By Time-stamped Node-link Graph, a video is described as the graph that consists of keywords and relations of them, that become nodes and links of graph respectively. Those keywords represent author's impressions of the video. Then, he links those keywords when he finds some relations between them. Each keyword is marked with the time when it occuers to author. (so, we call it "time-stamped") This paper shows Time-stamped Node-link Graph can handle those videos properly that don't have enough story in them and have been difficult to be described so far. We use the animation video previews created by TOEI film studio as example.
著者
田代 哲生 松原 崇 上原 邦昭
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

fMRI脳画像に基づく精神障害診断は,fMRI画像が高次元かつ小規模のサンプルで構成されているために,従来の研究では特徴抽出や相関分析のような前処理をデータセットに施す.しかしながら、この前処理は診断に必要な特徴を失う可能性もある.一方で、深層生成モデルと呼ばれる手法は,小規模なデータセットでも高い精度を達成することができる.本研究では,subject-wise 変数(被験者ごとの変数)を用いた深層生成モデルによって,fMRI脳画像をモデル化する.この提案手法では,fMRI脳画像の個人差,時間的雑音,および精神疾患の有無を明示的に分離することができる.提案手法が他の従来手法よりも高い精度を達成することができることを示す.