- 著者
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小山 照幸
笠井 督雄
吉田 和彦
武田 聡
小川 武希
- 出版者
- 日本蘇生学会
- 雑誌
- 蘇生: 日本蘇生学会雑誌
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.1, pp.33-37, 2010
2007年3月と2008年3月に同じ中学校で,3年生を対象に心肺蘇生法とAEDの講習を行い,同時に講習前にアンケート調査を行った。<br> 心肺蘇生法の講習経験のある生徒は約6割で,ひとりで心肺蘇生ができると答えた生徒は約3割と,2年間で変化はなかった。2007年秋にこの中学校にAEDが設置されたが,2008年のアンケートで,AEDの設置を知っている生徒は約8割,AEDの使用法を知っている生徒は4分の1で,2年間で変化がなかった。AEDを設置する際には,同時にその施設の関係者への教育が必須と思われた。中学生への心肺蘇生教育は救命率向上につながる可能性が高く,本人達の意欲も高いので積極的に進めるべきであると思われる。