著者
筑田 真 宮倉 幹夫 田中 寧 小原 喜隆
出版者
医学書院
雑誌
臨床眼科 (ISSN:03705579)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.979-981, 1991-06-15

両眼の老人性白内障と左眼の黄斑部網膜上膜形成による視力低下および変視症を訴える症例に対して,右眼に白内障手術,左眼に白内障手術と同時に硝子体手術を施行した。左眼白内障は硝子体手術が可能な程度の後嚢混濁であったが,黄斑機能の改善を言的に早期に網膜増殖膜の除去と白内障手術を行った。その結果,網膜機能の回復は順調で,視力は改善し,変視症も消失した。また,両眼視機能も良好となった。高齢者の増加に伴って白内障と黄斑病変を有する症例に遭遇することが多くなる。黄斑上膜の手術予後は良好なことから,白内障との同時手術は視機能の回復のために試みる方法と考える。
著者
須長 桂 眞下 隆光 浅野 奈津子 坂上 敏枝 鈴木 恵 三須 一雄 橋本 浩隆 吉田 紳一郎 筑田 真
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.127-131, 1997-11-30
参考文献数
6

角膜形状解析装置とケラトメーターを用いて白内障手術前後の角膜屈折力と眼圧の日内変動との関係を確認した。そして角膜形状解析値に影響する白内障術前・後の日内変動について検討した。<br>その結果,術前の角膜屈折力は,角膜形状解析,ケラトメーターと共に,朝に比べ昼以降減少していた。眼圧は朝高く,夕方は低い傾向にあり,角膜屈折力との間に関係が見られた。<br>術後6日目の角膜屈折力と眼圧は一定の傾向がなく,個人差を認めた。<br>角膜形状解析はさらに信頼性のある測定結果をえるためには一定の時間を決めて測定すべきである。