著者
大渕 朗 加藤 崇雄 米田 二良 本間 正明 吉原 久夫 三浦 敬 高橋 剛
出版者
徳島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

種数gの代数曲線Cに対する平面モデルの最少次数s_c(2)は評価式としてs_c(2)≦g+ 2が成立する。s_c(2)=2g-t+ 2の時は種数tの曲線に二重被覆であると言うMartens-Keemの予想をt=0, 1, 2で考察し、特にt=2の時はg≧10なら予想は肯定的に成立、g≦9では各gに反例が存在することを示した。また第7回代数曲線論シンポジウム(横浜国立大学にて2009年12月05日(土)-12月06日(日))、第8回代数曲線論シンポジウム(埼玉大学にて2010年12月11日(土)-12月12日(日))と第9回代数曲線論シンポジウム(首都大学東京にて2011年12月10日(土)-12月11日(日))を開催した。
著者
本間 正明 加藤 崇雄 米田 二良 石井 直紀
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

当該補助金の下での研究成果はいずれもHermitian曲線に関わるものである.Fをq^2元体とし,これを固定する.ただし,qは素数Pの幕である.F上の射影平面内で非斉次方程式y^q+y=x^<q+1>で定義された(あるいは,それにF上射影同値となる)曲線をHermitian曲線とよぶ.この曲線は望みうる最大個数のF有理点を持ち,またF上の自己同型群も大きく,正標数体上で特有な曲線の性質を調べようとするとき,まず手がけるべきものである.本研究の前段階として,われわれはこの曲線上の2点符号の最小距離をすべて決定したが,本研究ではそれら2点符号の第2Hamming最小距離の決定を試み,それらを完全に決定した.最小重みの決定に比べ,さらに精緻な議論が必要であり綿密な確認を行ったのち,論文として公表する予定である.またRermitian曲線の精密な考察の副産物として,Hermitian曲線の射影に関するGalois群(モノドロミー群)についての結果も得られた.その結果は次の通り.(1)Fの代数閉包上の射影平面内の点が,Eermitian曲線に対するGalois点である必要十分条件はその点がF有理点であること.また,そのGalois群は曲線上の点についてはq=p^eとするとき,Z/pZのe個の直和であり,曲線外の点についてはZ/(q+1)Zである.(2)Galois点ではない点を中心としたとき,その射影から得られる体の拡大のGalois閉包までのGalois群は曲線外の点についてはq元体上の射影直線の1次変換群,曲線上の点については虹元体上のアフィン直線の1次変換群となる.また繁雑な計算を要するが,Galois閉包に対応する曲線の種数も決定できた.