- 著者
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細江 達郎
佐藤 嘉夫
青木 慎一郎
細越 久美子
小野澤 章子
糸田 尚史
- 出版者
- 岩手県立大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2009
引退期における高齢者の非適応問題を、(1)団塊世代の追跡調査、(2)高齢者万引きへの集中的調査で確認した。(1)は、深刻な非適応への移行が予想される対象者の状況が確認された。周辺者の保護的受け皿・出身地への回帰可能性の有無が大きな要因であった。(2)については、高齢万引き犯の大半は孤独な高齢者による偶発的なものであり、高齢者を支援する仕組みの脆弱さによるものが多い。総じて、高齢者の非適応問題として、孤独死など重篤な状態や常習犯罪者に移行する前段階・中間形態などがみられる。こうした問題への対応は、行政施策のみならず、一般市民が高齢者と関わる手段の可能性の発掘が必要である。