著者
大島 早由里 内藤 彰 中島 晃 細谷 律子 石川 裕惟
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.249-250, 1990-09-04

近年、操作マニュアルや広告など、従来では考えられなかったものまでマンガを使って表現されるようになった。また、文書作成においても、年賀状の挿絵などの複雑な図形を作成するニーズが高まっている。しかし、現状の図形作成ソフトウエアは、マンガのような複雑な図形の作成には適していない。本稿では、パーソナルワープロ向けに開発した、マンガ作成ソフトウエア、マンガプロセッサを提案する。
著者
細谷 律子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.44, no.10, pp.773-781, 2004-10-01 (Released:2017-08-01)

'かゆみは掻破を引き起こす不快な感覚であり, かゆみの程度(自覚症状)は掻破を介して皮膚症状(他覚所見)に反映される. かゆみは掻破を引き起こし, 皮膚症状を悪化させる. しかし, 両者は必ずしも相関関係にはない. 慢性, 難治化したアトピー性皮膚炎の患者は掻破が習慣行動となっており, ストレスを強化因子として強迫的あるいは儀式的に行われていることが少なくない. 皮膚の状態に比してかゆみが強くないことも多い. 一方, 皮膚の状態に比して強いかゆみを訴えていることがある. かゆみに対する強迫観念が強い場合や, 皮膚炎の存在が, 現実の課題から逃避する理由になっている場合(疾病利得)などである. 自覚的な訴えと他覚的皮膚症状の解離現象は, 治療における心理的介入の必要性を示唆していることが多い. 森田療法的アブローチにより, 不全感の強いライフスタイルをあるがままのライフスタイルに変換することををめざす. ライフスタイルの変換はおのずと皮膚に執着した(とらわれた)感覚, 行動の解放を促し, 解離を減少させるとともに皮膚症状の改善につながる.
著者
細谷 律子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.1221-1228, 2017 (Released:2017-12-01)
参考文献数
7

日頃筆者は, 森田療法を基軸に, リフレーミングなどさまざまな技法を組み合わせて心理面のケアを行っている. あるがままの生き方を目指した森田の理論は, 心理療法というより生き方の道しるべと理解しており, 不安や葛藤を抱え, 悩みながらもがんばっている患者に有用と考えている. 治療者の指導に真面目に取り組んでもらうためには, 患者の心情に十分寄り添う必要がある. 共感力, 反映, 肯定的側面に着目していくことなどが大切であり, また治療者自身もあるがままの生き方を目指す姿勢をもって治療を行っていくことが大事であると考えている.
著者
細谷 律子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.347-353, 2016

アトピー性皮膚炎の治療は, 薬剤による皮膚症状の治療, 悪化因子の検索とその除去, 保湿剤によるバリア機能の補完が基本となる. 悪化因子の一つである精神的ストレスは, かゆみを増加させ, 搔破に拍車をかける. 一方, 搔破がストレス対処行動になっていることもあり, 搔破行動が習慣化している場合, その離脱を図らないと本来の皮膚科治療の効果を十分発揮することができない. しかし難治化した患者の多くは, かゆみや搔破行動にとらわれており, やめようと意識するほどやめられないと訴える. そのような患者に「搔くな」と指導するより, 生き方や考え方の転換を目指し外来森田療法を行っている. 行動本位の生活を指導し, あるがままの生き方を体得させていく. 生き方の転換は, とらわれからの解放, ストレス状態の改善を促し, おのずと皮膚炎を軽快させることになる.
著者
細谷 律子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.332-338, 2014

難治化したアトピー性皮膚炎患者の中には,掻破が習慣性になっているものが少なくない.無意識に,イライラして,衝動的に,あるいは不安から逃避的に皮膚を掻破していることが多く,心理的依存状態を形成している患者もいる.掻破行動やかゆみ,あるいはアトピー性皮膚炎そのものにとらわれている(精神交互作用が生じている).そのような患者に筆者は単に「掻くな」と指導するのでなく,生き方や考え方の転換を目指し,外来森田療法を行っている.日記を介在させたり,患者同士が経験を話し合える場を提供しながらあるがままの態度の実践を指導する.その結果患者に気づきと意識の転換が生まれると,とらわれからの解放,症状を受容する心が生じる.さらに人生の受容につながっていくことも多い.勇気をもって自己実現に挑むようになり,これらの結果掻破行動は減少し,皮膚のバリア機能の回復が促進し皮膚症状はめざましく改善していく.
著者
細谷 律子
出版者
日本森田療法学会
雑誌
日本森田療法学会雑誌 = Japanese journal of Morita therapy (ISSN:09177485)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.27-32, 2004-04-20
被引用文献数
2