著者
下河辺 美知子 巽 孝之 舌津 智之 日比野 啓
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究はモンロー・ドクトリンの文化的・政治的意味を検証してきた。モンロー大統領の言葉は歴史を通して行為遂行的効果を発揮し、西半球・東半球という概念を喚起した。この洞察は19世紀アメリカの政治的無意識への理解を深め、20世紀ポストコロニアル研究へ有効な視座を与え、球体として地球を見直す新たな視点につながり21世紀の世界情勢分析のための有効な概念であることが証明された。研究成果は、国内海外の学会発表(61件)、論文(41件)著書(31件)として発表されており、2014年3月にはシンポジウムを行った。テロと核を抱える21世紀世界における惑星的共存への提言として成果物出版計画が現在進行中である。
著者
山本 洋平 小倉 咲 ゴーマン マイケル 下條 恵子 舌津 智之 高野 泰志 松永 京子 貞廣 真紀
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究は、西部文学・西部表象を移動・環境・女性の観点から捉え直すことを試みる。これまでの研究の多くが東部作家による西部表象の問題を扱ってきたのに対し、本研究は、西部へと流入してきた作家、あるいは、西部間を移動する作家が西部をどのように描いているのかという問いを主軸に置く。この問いを考える上で、トランスリージョナリズムという本研究独自の概念(ヒト・モノの移動が地域に及ぼす文化的諸相)を提唱する。さらに、主として男性作家に担われてきた西部文学にあって女性はどのように描かれているのか、女性作家は西部をどのように描いているのか、移動の文化と女性との関係はいかなるものか、といった問いを追究する。
著者
舌津 智之 Zettu Tomoyuki
出版者
名古屋大学英文学会
雑誌
IVY (ISSN:09142266)
巻号頁・発行日
no.45, pp.55-73, 2012-11-30

本稿は,2011年度名古屋大学英文学会クリスマス・セミナー(2011年12月9日)の講演に基づき,加筆修正を施したものである。
著者
下河辺 美知子 巽 孝之 舌津 智之 日比野 啓
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は19世紀アメリカの拡張運動を牽引したマニフェスト・デスティニーの文化的・政治的意味を検証し、その心理的・精神的効果が情動を操作するナラティブとしていかに機能してきたかを小説、政治言説、大衆文化、映像などを使って分析した。その結果、アメリカ国家の拡張運動を地球規模の中で見るための道筋を得ることができた。19世紀アメリカの政治的無意識への新たな理解は、球体として地球を見直す視点につながり、本研究が21世紀の世界情勢分析に有効であるという見通しを得た。2018年3月に最終シンポジウムを行い、それをもとに、21世紀世界における惑星的共存への提言として2019年3月に成果物出版の予定である。